平成28年 6月定例会
平成28年7月6日 (一般質問)
遠藤久仁雄 (60社中)
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(1) 小・中学校教員の多忙化解消に向けて
〜校務支援システム導入事業と中学校部活指導は、改善されるのか〜
標題1.小・中学校教員の多忙化解消に向けて
〜校務支援システム導入事業と中学校部活指導は、改善されるのか〜
2年前に、OECD(経済協力開発機構)は世界34ヶ国の中学校教員を対象に行った勤務実態調査を公表しました。それによると、日本の中学校教員の仕事時間は週53.9時間で最高でした(参加国平均は38.3時間)。また、小学校教員に於いても、日々のきめ細かな授業研究や児童の生活指導に多くの時間を費やし、ゆとりのない勤務状況です。そんな小・中学校教員の勤務多忙化の解消に向けて、教育委員会として有効な取り組みが必要と考えます。そこで以下の2点について、質問いたします。
(1) 市内小・中学校への校務支援システム導入事業について
三市(藤枝・焼津・島田)の教育委員会に於いては、小・中学校で使われる公簿(出席簿・指導要録等)の作成・記録に関して、平成26年度から共同でシステム導入への検討を行った。そして昨年度から、各学校で運用実施が始められた。これは校内設置のパソコンに児童の氏名等のデータを入力することにより、共通の各種公簿への打ち出しが可能になり、時間短縮が図られることを狙ったものである。三市をまたがる教員異動があった場合にも、共通の書類を使うことで、対応できるようにしたものである。
@校務支援システム導入事業が開始され、1年が経過した。現状で、公簿等の作成はどこまで進められているのか。
A事業の実施に関し、問題点はなかったのか。また、導入の効果をどのように検証されているのか。
B教員のさらなる勤務多忙化解消を図るため、本事業に関して新たな改善策を考えているのか。
(2) 中学校の部活指導の改善について
先のOECD(経済協力開発機構)の調査結果によれば、日本の中学校教員が部活動に従事する時間は、参加国平均の3倍を上回って最長である。また最近の国内での出来事として、一部の教員が部活指導を「ブラック化している」と位置づけ、ネットを通して賛同者を募り、2万3千人分の署名を集めて文部科学省に提出しました。このような動きは、いずれ全国に波及するものと考えられます。
これまで学校現場では、中学校の部活指導教員は、生徒の部活動の意義を大いに感じ、これを教育活動の一環としてとらえ、休日等の時間を惜しまずに献身的に取り組むことによって、支えられてきました。
しかし、これから大幅な教員の世代交代が進み、部活動に対する考えや価値観が変わり、文部科学省も考えを改める様子です。しかるべき時に備え、今から部活動のあるべき姿を考える時代に入ったのだと思います。以下の5点について伺います。
@市内中学生の、部活動への加入はどのような状況か。
A各部の活動は、どのような状況か。
B中学校の教育活動(教育課程)に於ける部活動の位置づけは、どのようになっているのか。
C土・日などの休日に部活動が活発に行われていることを、どのように考えるか。教員や生徒にとっての問題は何か。
D部活動に関して、次期学習指導要領に対する準備をどのように考えているか。