平成28年 9月定例会
平成28年9月12日 (一般質問)
大石信生 (日本共産党)
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(1) 病院給食の民間委託は、本当に患者・市民のためか?
標題1.病院給食の民間委託は、本当に患者・市民のためか?
(1) 病院給食のあるべき姿とは何か。
@6月議会で、市長は、民間委託の是非は市民のためかそうでないかで決めると明言したが、この民間委託は市長答弁と整合するか。何をもって患者・市民のためというか。
A給食費(食材費プラス調理費)は患者負担である。(260円が4月から360円に、2年後460円になる)。この患者負担から企業に利益を吸いあげられるのと、直営でやるのとでは、直営の方が利益を持っていかれないだけ患者・市民の利益になるというのは、自明の理ではないか。
B病院給食が「医療の一環」とは、どういうことか。厚労省の「通知」をどう読むべきと考えるか。必ずしも民間の病院が民間委託をしていないのは、それが当たり前の姿ではないか(日赤病院、済生会病院、徳洲会病院など民間の大きな病院は直営)。
C市民の満足度は、民間委託の方が高まるとは思えないがどう考えるか。
(2) 進め方は、民主的だったと胸を張っていえるか。
@市民にも議会にも秘密裡にことを進めたのは、どういう理由か。北村市政の下では異例の事態だが、市民合意は不要と考えているのか。市民との信頼関係をどう考えているか。
A中期経営計画には、民間委託はないがなぜこうなったか。H25年の戦略会議で詳細な検討がおこなわれて直営継続となったが、それが180度ひっくり返って民間委託が決められた27年8月の運営会議までに、どのような本格的な検討がおこなわれたか。その検討結果報告書は、存在するか。
B8月21日のシンポジウムの中では、市民がなにも知らされていないことに不満が噴出したことは事務部長もご存じの通りだが、「いちいち市民に知らせる必要のない問題」と、病院当局は考えているのか。
(3) 市民に説明できる理由が、本当はないのでは。
@民間委託は行革として行われるのか。経費の節減になるか。どれだけの負担増が予想されるか。その分を使って、現状をさらに良くすることはできないか。それをやらないのは怠慢ではないか。病院の説明は市民には理解されないと考えるがどうか。
A病院が唯一の理由としている「いま現場に回っている管理栄養士が、本来の病棟の栄養指導に当たれるようにするため」というのは、調理現場に人を確保することで解決すべきではないか。この理由は担当者の怠慢の証明にはなっても、民間委託の理由にはならないのではないか。
B人が集まらないというが、原因はどこか。原因を考えて改善を進めるのが担当者の仕事ではないか。人を集めるためにどれだけの努力が払われたか。
(4) 民間委託は市「条例」に逆行し、事務部長答弁も反故にするものではないか。
@病院給食の業界は寡占化、チェーン化が進み、食材調達は大量・一括仕入れで高度に効率化・合理化されている。地産地消が入り込める余地などない。そうなると「藤枝市地産地消の推進に関する条例」に背を向けることになる、との認識があったか。また2月議会での事務部長答弁は、議会と市民を愚弄する態度ではないか。
A食の安心・安全は、どう確保されるのか。
(5) 事実上の首切りがおこなわれるのではないか。
在職の非正規職員を雇用するのは、委託業者にとって必要だ。しかし、人手不足で病院が特別に頼みこんで働いてもらっている高齢の非正規職員は、必ずしも継続的に雇用が保障されないのではないか。