平成28年11月定例会
平成28年12月5日 (一般質問)
石井通春 (日本共産党)
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(1) 導入して1年、マイナンバーは成功と言えるか
(2) 「デイサービス」「ホームヘルプ」から「総合事業」移行、現行サービスの維持が出来るか
標題1.導入して1年、マイナンバーは成功と言えるか
(1) これまでの状況について
@全ての市民に対して簡易書留で発送された「個人番号通知カード」は現在でも1,000人程度の未交付があるのではないか。全国では170万世帯(四国4県世帯数に匹敵)が通知を受け取っていない。この問題は何年たっても解決できないのではないか。
A肝心のマイナンバーカードは今年5月現在で申請数が11,648件、市民全体の8%に過ぎない。しかもシステム機構の不具合でカード交付数は3,240件であり申請者に対し30%にも満たない率である。初期投資だけで1億2千万も市の負担がありながらこの現状は費用対効果の面でとても成功とは言えないのではないか。
(2) 制度のメリットを具体的に市民に示せるか
@制度導入当初、この制度のメリットは行政側の利点にたったものしか挙げる事が出来ず、市民の立場でいえばめったにない手続きの簡素化程度であり、今後、庁内のプロジェクトチームで検討する事とあった。1年後の今、具体的に示せるのか。
(3) 今後の危険な運用について市の立ち位置
@来年5月、市民の頭越しに役所から勤務先にマイナンバーが通知される(勤め人が納める住民税の額を記した通知書を事業所に発行する通知書の書式に番号記載欄がある)。市民は事業所に対し番号の提出を拒否できるが、自治体は事業主にマイナンバーを知らせる意味はあると考えるか。
A市への提出書類の一部にもマイナンバー記載欄があるが、現在記載がなくても職権で受理する事としている(6月常任委員会の答弁)。その方針を今後も踏襲していくか。
B制度普及が進まない国が考えているのが、マイナンバーカードに健康保険証、図書館カード機能をもたらして否が応でもカードを所持させる方向である。市は、従来の保険証、図書館カードの対応を行うか。
標題2.「デイサービス」「ホームヘルプ」から「総合事業」移行、現行のサービス維持が出来るか
来年度から実施される介護保険要支援1・2が利用する訪問介護、通所介護が保険給付から地域支援事業中に新たに設けられる「総合事業」に移行する問題について。
(1) 訪問介護、通所介護利用者が継続して同じサービスを利用したい時に「自己選択・自己決定」の原則を貫くとした平成26年9月議会の答弁に対し、具体的取り組みをどう講じていくか。
(2) 総合事業の新たな「多様なサービス」事業を行うのか、現行相当サービスのみの形式的移行とするのか。新しいサービスを行える事業所が市内でどの程度あるのか。
(3) 将来の総合事業費の確保に不足が生じた場合(介護保険給付から外される上に、上限が定められる事になる)サービスの量を削るのか、それとも財源を確保して同様のサービスを継続するか。
(4) 新規の介護保険利用者に対し、窓口で導入される「チェックリスト」は介護認定に行きつかないツールとなり得る。総合事業はチェックリストを使用しなくても利用可能であり、申請後非該当になった市民に対し活用すべきものではないか。