平成29年 2月定例会
平成29年3月1日 (代表質問)
石井通春 (日本共産党)
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(1) 市立総合病院給食民間委託を中止せよ
(2) 小中一貫教育で何を目指すのか
(3) 公共施設等総合管理計画、削除ありきではなく
標題1.市立総合病院給食民間委託を中止せよ
(1) 市民に対し、給食民間委託は大義あるものと示せるか。
これまでの議論で病院が示していた委託の理由は主に次の3点
@(人手不足の解消について)病院当局が当初から主張していた人手不足の解消は、民間委託によって解消するとしていたが、委託によって必要人数確保に至る具体的手段を市民に示せるか。
A(管理栄養士病棟配置による入院栄養指導料の増収)それによってどれほどの患者がどれだけ早く退院し、新規患者数を増やし増収となるのか。市民に納得できる説明を示せるか。
B(食事の質が高まる)民間企業は向上力、使命感があるので現在以上の食事が作られるというが、これ以外で市民に納得できる説明を示せるか。
Cその他、市民に対する委託の大義を示せるか。
(2) 再公募に向けて、市民合意をどう取り付けるか。
11月議会大石信生議員に対する答弁では、「病院は地方公営企業法の全部適用であり、当然市民合意を得ないと特にこういう自治体病院は動けない」(事業管理者)「少なくともシミュレーションはしっかり立ててお示しして、その上で再公募するなら再公募するという段階に進んでいきたい」「これからも市民の皆さんにお伝えしていって、もちろん理解をしていただけるように努力をしていきたい」(いずれも事務部長)としている。
5月の再公募実施で上記の手段を今後どう講じていくか。
(3) 赤字が増える委託をなぜ実施するのか。
市立病院の赤字黒字は市民誰も関心がある事である。でありながら委託で支出が増える事は昨年9月議会当時で認めている。病院の収支改善は当局にとっても念願ではないのか。それなのになぜ委託を実施するのか。
標題2.小中一貫教育で何を目指すのか
来年度から瀬戸谷地区を皮切りに小中一貫教育を導入し、将来的には全市に広げようとしている。
一貫教育には教育過程上の編成点を変えていく事もあるが、一方で都市部における一貫教育は学校統廃合の突破口として用いられているが、本市は統廃合とは異なるという事を過去の議会で確認している。
しかし、編成面で数々の問題があり、一概に推進を支持できるものではない。
(1) 中1ギャップは一貫教育によって解消できる検証データはあるのか。逆に小学校における高学年生のリーダーシップの発揮が欠落するという指摘があるがどう見据えるか。
(2) 低学年からの英語教育の実施が英語能力の向上につながっている検証はされているか。ただでさえ過密な授業日程に更に英語を必須化する事に対する生徒と先生への負担にどう対応するか。
(3) モデル校で導入される「デジタル教科書」の費用負担は憲法上の義務教育無償化に反するものと考えるがいかがか。また、ICT教育は、そこでなければできない事もあるが、一方で、従来の理科における実験による自然観察や紙と鉛筆による計算や証明などは、初等中等教育で不可欠と思うが、とって変えられるものと考えるか。
(4) 全市に広げるというが一貫教育の拡大をどう進めるか。子供数の少ない地域と多い地域での取り組みに違いはあるのか。
標題3.公共施設等総合管理計画、削減ありきではなく
来年度から5カ年計画で策定される公共施設等総合管理計画の位置づけについて。
11月議会総務文教委員会提出資料によると、本市ではすでに策定されている藤枝市アセットマネジメント基本方針に国の指針を反映させることを基本としている。
(1) 公共施設とは、地方自治法第244条(公の施設)における、地域の住民が共同で利用し、自治体が持つべきものとしての認識でいるか。その立場であるなら、管理計画は住民と共に作成していくべきではないか。
(2) 一方、この計画は自治体や住民独自のものではなく国が作成を指示したものである。その経緯は2013年提案の「日本再興計画」における「インフラ長寿命化基本計画」にあり、それに伴い自治体も公共施設等総合計画を作る事とされた。そこには「人口減社会」「コンパクト+ネットワーク」をキーワードとした地方再編のスキームの一環である。その認識であるか。
(3) 反映させる国の指針とは何か。総務省の指針の中身は「公共施設等は・・・民間委託などの考え方について記載する事、計画期間における公共施設等の数や延べ床面積の数量に関する目標を記載する事」等が望ましいとされており、公共施設等の数と面積で縮小させる事を目的としている。本市の管理計画でこの根拠に基づき削減目標を数値化するのか。
(4) 現段階の進捗状況に対し
@なぜ、建物(学校、公民館、保育園等)とインフラ(道路、河川、水道等)と別々の作業部会であるのか。統廃合の対象となり得る前者と、対象となりえない後者は共に「公共施設等」の位置づけではないのか。
A人口推計をなぜ社会保障人口研究所(社人研)を用いるか。総合計画の目標数値(2060年合計特殊出生率2.07)を用いない理由は何か。
B管理に不可欠な長寿命化計画は、橋梁、市営住宅など個別の部署で計画を策定しているが、密接にかかわる本計画はなぜ全庁的な包括計画となるのか。また、長寿命化を管理計画中に位置づけるべきではないか。