平成31年 2月定例会
平成31年2月27日 (代表質問)
岡村好男 (市民クラブ)
録画を再生
(1) 平成31年度予算と財政の健全化について
(2) 藤枝市立総合病院の方向性について
(3) 子どもの人権を守る体制について
(4) 多文化共生の推進について
(5) 旧東海道のブランド化による賑わいの「まちづくり」について
(6) 特別支援教育の充実について
(7) 公共工事の発注及び施工時期の平準化について
標題1. 平成31年度予算と財政の健全化について
今議会に上程された平成31年度の当初予算は、前述したように藤枝市政過去最大の積極的な予算規模で、529億8千万円であり、前年度に比べ21億円の増で、4.1%の伸びとなっております。また、平成20年度の岡部町との合併以来、予算規模は年々着実に増加を続け、平成31年度は、次の時代も「選ばれ続けるまち ふじえだ」づくりのために、4つのKにさらに磨きをかけ、様々な事業が展開されていることが、確認されるものであります。
着目すべき点は、こうした積極的な行政活動、事業を予算化しながらも、市債残高、いわゆる借金が減少していることであります。
そこで、平成20年度の決算で1,033億5千万円あった市債残高が平成31年度見込みでは、727億7千万円となり、この11年間で、305億8千万円の改善が見込まれています。こうした財政健全化の状況を市長はどのように評価しているか伺います。
また、市長はかねてより、市債残高は、臨時財政対策債等を除いて500億円を成果指標の目標に掲げ、平成31年度末では達成の見込みとなりますが、今後は、従来に増して市独自施策の充実を含め、拡大基調の予算として組まれていくのか伺います。
標題2.藤枝市立総合病院の方向性について
藤枝市立総合病院については、医師・看護師等の医療スタッフも充実し、藤枝市のみならず志太榛原医療圏域の中核病院として、確固たる地位を固めたものと考えます。今議会には、更なる医療スタッフの充実を目指した定数条例の改正や体制は向上していくものと思います。
そこで、新年度に向けて県の病院協会長でもある毛利事業管理者に医療を取り巻く昨今の状況や藤枝市立総合病院の目指している方向性について広域連携の視点も含めて伺います。
標題3. 子どもの人権を守る体制について
先日、国連の子どもの権利委員会から日本における子どもへの虐待などの暴力が高い頻度で報告されていることに懸念を示し、対策強化を求める勧告がなされました。最近では、野田市の小4女児の虐待死、沼津市における生後6ヶ月の乳児の暴行死、その前には、目黒区の5才女児虐待死等々、子どもへの虐待に関する悲しい報道が続き、非常に切ない思いを抱いています。また、これらの虐待に対する児童相談所や学校など関係機関の対応の不手際も報道されています。これを、対岸の火事と捉えてはいけない。いつ、どこでも起きうる事であり、それを防止するための対策が急務であると同時に、子どもの人権が守られなければならないと強く感じているところです。
そこで、本市における子どもの人権を守るための虐待防止及び虐待対応への取り組みについて伺います。
標題4.多文化共生の推進について
2019年4月施行の入国管理法(入管法)改正に伴い、民間企業においては人手不足を解消する外国人労働者への期待があり、その増加が想定される状況であります。しかし、ある自治体では、外国人の増加による治安の不安を訴える住民の報道がなされています。労働力の確保にあわせて治安においても各自治体の対応が求められる中で、本市では、平成31年度において男女共同参画課を男女共同参画・多文化共生課とする組織改編がなされます。そこで、改めてこの組織改編の目的を伺います。また、新規事業として多文化共生推進計画の策定が盛り込まれているが、どのような趣旨の計画を想定しているのか伺います。
標題5.旧東海道ブランド化による賑わいの「まちづくり」について
文化の発信拠点としての蓮華寺池公園、中心市街地活性化による駅北地域も新たな力を開花させ、駅北商店街は居酒屋の街として多くのお店が立ち並び、旧道沿いの商業地域も少しずつではありますが、若い起業家による新たなお店が開業するなど光が見えています。その中でも、駅北地区から藤枝地区に向けて、この旧東海道の伝統と文化に磨きをかけ整備・発信することが重要であると考えます。
31年度において蓮華寺池公園の「点」としての整備は佳境に入っています。いよいよ、駅北地区の旧東海道沿いから勝草橋、蓮華寺池公園、旧東海道商店街、田中城下屋敷そして東海道岡部宿、平安朝の古道「蔦の細道」、峠文化等々に至るまでの「線」的整備と近隣区域への波及という意味での「面」的整備に本腰を入れ始める時期に来ていると考えます。
そこで、平成30年度、蓮華寺池公園の来場者が150万人を突破し、整備事業効果が着実に実を結んでいる。この来場者の行動範囲の特徴点と経済効果はどのように捉えているか伺います。
また、旧東海道ブランド化による賑わいの「まちづくり」に向けて、近隣市との連携による「東海道に残る歴史遺産認定」を目指していくという状況で、組織改編として、街道・文化課に新設される文化資源活用担当を設置する意図と今後の展開を伺います。
標題6.特別支援教育の充実について
平成18年度に障害者支援法が施行され、これを受けて平成19年度より特別支援教育が完全実施となり11年が経過しました。
文部科学省が行っている特別支援教育に関する調査によりますと、平成29年度は、特別支援学級に在籍する児童生徒が全園に23万5千人おり、16年度比で2.1倍、通級指導教室による指導を受けている児童生徒は、8万4千人で、同じく16年度比で2.3倍に増え、明らかに増加傾向にあります。また、通常学級における発達障害の可能性のある児童生徒の割合も6.5%といわれ、本人を含め、保護者や学級担任の困り感も高まっていると聞きます。本市では、以前より特別支援教育の充実に力を入れており、来年度も重点戦略事業として位置づけ、きめ細やかな支援の手を差し伸べる体制強化を進めると示されています。そこで、このような情勢の中で、本市における特別支援教育の現状と傾向について伺います。
また、今後の対応方針として、特別支援教育の一層の充実に向けた体制整備とその教育的効果について伺います。
標題7.公共工事の発注及び施工時期の平準化について
「発注や施工時期等の平準化」については「公共工事の品質確保の促進に関する法律」に基づく「発注関係事務の運用に関する指針」に定められており、全ての発注者は、建設業の担い手の中長期的な育成及び確保の観点から、発注・施工時期等の平準化に努めることとされています。しかし、地元の中小建設企業からは、「4月から6月は毎年仕事が少なく、人手や機材が遊んでいる。若者を社員として雇用しようとしても仕事量の変動が大きいため難しい。」との意見を聞いています。
また、建設業界に関連する中小建設企業は、災害時に地域の復旧・復興を担う存在でもあります。これら中小企業が地域の若者を雇用し、地域に健全な建設業が発展することは市にとっても重要と認識するべきです。そのためにも強化していくべきと考えます。
そこで、工事発注と施工の現状と課題を伺います。また、「発注・施工時期等の平準化」に関する今後の取組について伺います。