平成24年11月定例会
平成24年11月30日 (一般質問)
大石信生 (日本共産党)
1.非正規職員の実態と待遇改善について
2.お金をかけないで市民を元気にする方法−市文協会への支援について
1.非正規職員の実態と待遇改善について(人事政策・U)
地方自治体で働く臨時・非常勤職員が増え、無権利で不安定な待遇の改善を訴える声が強まっている。小泉構造改革によって若者を中心に大量に生み出された派遣・臨時など不安定雇用は、労働環境を深刻化させている。働く者の賃金は下がり続け、GDPの6割を占める内需は縮小の一途を辿り、わが国はついに成長の止まった国に転落した。
本市の場合も例外ではない。なかでも保育園保育士や学童保育指導員、図書館司書など専門職種に携わる職員の多くが、非正規の臨時職員であることは、あらゆる面で憂うべき問題である。本来、非正規公務員は、緊急や臨時の仕事をするための存在だ。それなのに現実には公務の担い手として欠かせなくなっている。十分な保護のルールや制度づくりが求められるのではないか。
(1)非正規職員の実態について報告を求める。(賃金・比率を含めて、簡潔に)
(2)恒常的・本格的・専門的職種が、非正規職員によって置き換えられている部署が、どこにどれだけあるか。(比率を含めて)
(3)「実態は常勤と変わらない」非正規職員は、どこにどれだけいるか。
(4)上記AとBについて、基本的に不安定雇用の状態に置くことで良いと考えるか。
(5)時給900円未満、フルタイムで働いても年収200万円以下の非正規職員は、どこにどれだけいるか。これら「官製ワーキングプア」をどう考えるか。
(6)経験を積んでも『雇止め』の実態があるのではないか。
(7)臨時職員に期末手当、退職金支給を含む待遇改善をすべきではないか。
2.お金をかけないで市民を元気にする方法―市文化協会への支援について
お金をかけないで[市長の公約である]藤枝市を元気にする方法を提案したい。
それは市文化協会への支援―市文化協会が永年求めてきた「メリット」を与えて、市民の文化・芸術活動を支援し促進すること。
これにより、本市の文化協会の会員数はたちどころに倍増し、まちが大いに元気になることは確実だ。その「メリット」とは、旧岡部町がずっとやってきたことで、岡部町でできたことが藤枝市でできない筈がないという問題である。私は編入合併という大きな歴史的経験をするなかで、身をもって多くのことを学んだが、旧岡部町で失ったものでまだ取り返せないでいる大きな損失の一つに、文化協会をめぐる問題がある。
旧岡部町では、文化・芸術活動への支援政策として、文化協会に加盟している団体の会場費を無料にしていた。それが合併後の有料化で活動が困難になったという声があちこちで起こった。続けられなくなった団体まで出たのである。また文化祭への出展料もタダだったが、藤枝市になって例えば書道でいえば1点千円の出展料がかかるというのでやめる人が続出し、書道部の会員も激減したのを私はこの目で見た。「文芸おかべ」も事情は同じで、藤枝のそれと比べて岡部の書き手が何と多かったことか。また市内には多くの合唱グループがあるが、文化協会に入っている団体は少ない。メリットがないからだ。
結果として旧岡部町の会員は見る影もなく減ってしまった。私は人々が元気を失っていくさまを目の当たりにした。どうやれば元気になるのかをある意味で衝撃的に学んだといっていい。市文化協会が永い間要望し続けている「メリット」について、真剣に耳をかたむけ、検討してみてはどうか。