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質問通告内容

会議名

令和4年藤枝市議会定例会2月定例月議会

質問日

令和4年3月3日 (一般質問)

議員名

大石信生 (日本共産党)
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通告内容

(1) 「思考を他人(ひと) に預ける」手法の流れに歯止めを

質問要旨

標題1:「思考を他人(ひと)に預ける」手法の流れに歯止めを

(1) 最近、市が取り組む新しい事業を見ると、そのほとんどが外部委託になっている。さらに市の根幹をなす事業でさえ、市が主体でやらないで外部委託になっているものが多い。このことは市が主体性を放棄し「思考を他人(ひと)に預ける」やり方であって、こういう流れが続いていくと、本来、職員が自らの頭で考えて蓄積していくことで市民の宝となる「職員の力量」、言い方を変えれば「市の力」そのものが、落ちていくことにつながるのではないか。
 この流れは「官から民へ」の小泉構造改革からひどくなり、安倍政権の新自由主義政策でいちだんと進んだことが背景にある。市民の利益に逆行し、市の力も減退させるこの流れには、歯止めが必要ではないか。

(2) 具体的にいえば、本市の農林水産業費の中心である茶業の振興は、長年、藤枝市茶業振興会という外部に委託されてきた。来年度予算で茶業振興費はわずか1千万円。一般会計の0.00018%(極めて小さい)。しかもこの7割は、茶業振興会の運営費補助金になっている。残りも茶どころ推進事業とか藤枝茶次世代交流促進事業とか。これはジュニアのお茶博士、お茶大使の活動費であり、博士とか大使は小・中学生までなので、次世代交流というのは、年齢を上げて高校生以上の世代の講座や派遣の事業だ。委託を受けた茶業振興会の中心も、消費拡大にむけた宣伝とか茶文化・伝統技術の継承などで、茶業振興という産地としていいお茶を作るという最も基本的な課題、また本来一番重視されなければならないお茶の生産基盤に向けられる予算は、茶業振興会への委託費の中に「特色ある茶生産への支援」という項目があるが、極めて小さいし、本来市がこの課題に正面から主体的に立ち向かわないのは、おかしい。こういう流れに身を任せてきた結果、全国茶品評会に躍り出て産地を輝かせる取り組みなどは、最近では掛川に大きく水をあけられてしまった。
 現状のやり方では、お茶が分かる職員 (お茶にも生産現場にも精通し、茶農家に支援・指導的助言ができる職員) は、育たないし、茶産地としては衰退に向かうのではないか。
 市が、本来、主体的にやるべきだが、市文化協会に委託している市民文化祭も同じ問題を持っている。このやり方だと市民文化祭も衰退していくし、何よりも市の文化力が向上していかないのではないか。

(3) 本市の危機管理にとって最大の課題である浜岡原発過酷事故からの避難計画は、まもなく策定されるというが、その大まかな概要が議会全協に示されたのを見て驚いた。
 これは市職員の頭で考えだされたものではなく、すべてが国と県が示した枠にあてはめただけの避難計画で、市民から見て実行性が極めて疑わしい。
 例えば市民が避難する手段は、原則自家用車だというが、平時でも市内の至る所、渋滞だらけで、みんなが自家用車で逃げたら大渋滞になることは、火を見るよりも明らかではないか。空飛ぶ自動車がないと無理な計画だ。シミュレーションは、おこなわれたのか。避難先の駐車場所は、確保されるか。自家用車避難が無理な人は、集合場所からバスで運ぶというが、バスは確保されるか。ほとんど絵空事ではないか。神奈川方面へ逃げるというが、放射能が一番流れる方向ではないか。放射能から逃れるのは難しいが、せめて偏西風に直角の方向、つまり日本海の方向に向かって逃げるべきではないか。
 危機管理日本一の立場と、絵空事の計画との折り合いをどうつけるのか。

(4) 学校給食の再編は、この一般質問通告締切(2月14日12時)時点では、まだ決まっていないが、市民との議論を避けて、外部業者に基本構想・基本計画を丸投げするなど市民不在で進められたことは確実である。私は、コンサルタントの知見を活用することに意味がないとは思っていないが、あくまでも自らの問題は自らの頭で考えぬいたうえで他者の知見を学ぶという姿勢が貫かれなければならないのではないか。

 いま学校給食は子どもたちの健康を守っていくうえで、岐路に立たされているのではないか。それは増え続ける発達障害の子どもたちの問題で、研究者の間でその原因が近年使われるようになった農薬汚染によるものだということがほゞ明らかにされている。この農薬汚染を断ち切る政策は、問題の農薬を使わない決意をした地元農家の食材を、地産地消方式で購入していくしかないと私は考えている。そのためには大量調理の大規模センター方式では、対応できない。こうした問題点を乗り越えていくためにも市民の中で議論を起こすことが必要ではないか。

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