令和4年藤枝市議会定例会9月定例月議会
令和4年9月9日 (一般質問)
八木勝 (藤のまち未来)
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(1) 続・リニア南アルプストンネル工事に伴う藤枝市の水資源への影響について
標題1:続・リニア南アルプストンネル工事に伴う藤枝市の水資源への影響について
令和3年2月の一般質問に引き続き、リニア南アルプストンネル工事に伴う、藤枝市の水資源への影響についての質問をさせて頂きます。
まず、令和3年2月に「本市における大井川用水の利用状況等」について、ご回答頂き、ありがとうございました。その際、「住民の理解が得られなければ、静岡工区の着工は認められない」、「今後の対応については、国交省のリニア中央新幹線静岡工区有識者会議(以下「有識者会議」という)の行方を注視する」旨のご回答を頂きました。その後、有識者会議は、令和3年12月に、水問題に関しての中間報告がなされ、現在は、生態系に関する議論に移っています。そこで今回、以下3点について伺います。
1. JR東海によると、流域住民とは、一般的に首長を意味するとのことです。水問題に関して、13回の有識者会議を経て、住民の理解、つまり、水量、水質等に影響がなく、我々が安心して暮らせるという理解はどの程度深まったと実感されていますか伺います。
2. 有識者会議の中間報告において、結論として記載された“中下流域の河川流量は維持される”という文言は、“トンネル湧水量の全量を導水路トンネル等で大井川に戻せば”という前提条件付きです。しかも、有識者会議では、その前提条件を満たすために必要な“トンネル湧水全量を大井川に戻す具体策”が示されておりません。どんな方法でトンネル湧水を大井川に戻すことが可能か、お考えを伺います。
3. JR東海は、トンネル工事による減水分を大井川に戻す方法として、A案:釜場を作ってのポンプアップ、B案:田代ダム取水抑制案の2つを検討しているとのこと。その件が流域住民に知られてから、特にB案について、東京電力との交渉の有無を含め、注目が集まっているように感じます。
しかしながら、県がJR東海に要求した“全量戻し”はトンネル工事により発生する湧水の全量を大井川に戻すようにというものです。先般、8月10日に県庁で行われた、川勝知事と10市町首長との意見交換会後のコメントでは、吉田町長は、「(全量戻しとは)全く別の話」、島田市長は「どんな方法でも、大井川の水量、水質が保たれるのであれば、流域住民の暮らしは守られる」と対応が分かれています。藤枝市に関しても、トンネル湧水の全量を戻すことができなければ、昨年2月の議会でお答え頂いた、藤枝市が受水している大井川用水の減少につながるリスクがあると考えます。また、“全量戻し”には当てはまらないですが、大井川の水を減らさないという観点から、B案も有効と考えられます。県と流域10市町がJR東海に求める、水を守るための取り組みについて、JR東海のA案、B案をそれぞれ、我々流域住民はどのように受け止めればよろしいか、先般、8月10日に県庁で行われた、川勝知事と10市町首長との意見交換会での議論内容と合わせ、お考えを伺います。