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質問通告内容

会議名

令和4年藤枝市議会定例会9月定例月議会

質問日

令和4年9月9日 (一般質問)

議員名

さとう まりこ (日本共産党)
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通告内容

(1) 学校給食において、地産地消、有機食材を推進するために
(2) 「子どもたちの荷物が重すぎる」登下校の負担軽減を。

質問要旨

標題1:学校給食において、地産地消、有機食材を推進するために

 学校給食での地産地消や有機食材の活用は、条例ができたことや議会でも幾度かとりあげられたこともあり、進めていく方向ははっきりとしている。しかし、これまでの取組の中で、藤枝産の食材に限りがあること、設備や人員配置が対応できていないことなど課題が明らかになっている。これらの課題を乗り越えるために、今何をしているか、また何ができるかを質問する。

(1) 学校給食地産地消推進事業費が、昨年度の26万円から41万円に増額されているが、どんな取り組みが追加されたのか。また、生産者と給食センターをつなぐコーディネータの人選・育成は始まったのか。

(2) 市内産の食材の課題の一つは、価格である。食材の見積もりを取ったときに、量的には可能であっても、価格の面でどうしても市外産になってしまう。このところの物価高もあり、給食費の値上げを防ぐためにも様々苦労している中で、ますます安い方を選ばざるを得ない。市場の論理に任せていては市内産の食材は使えない。生産者を守るためにも、値引きを求めるのではなく多少高くても市内産を選択できるように予算を付けて補助することが必要ではないか。

(3) 有機食材の活用を進めるために、比較的取り組みやすい米での試験提供を提案する。いかがか。

標題2:「子どもたちの荷物が重すぎる」登下校の負担軽減を。

 小中学校の、子どもたちの荷物がとても重い。
 「荷物が重くて肩が凝る、腰が痛い、登下校が大変」という子どもの声が、何年か前より各地で取り上げられるようになった。子どもたちの荷物は、どれだけ重いのか。また、なぜそんなに重い荷物を背負って学校にいかなければならないのか。実態と対策について質問する。
 子どもたちの荷物が重いのには、複数の要因がある。
 教科書がA版と大きくなり、カラーになったことで使われる紙も重くなった。さらに、図や写真が多用され文字も大きくなってページ数がかなり増えた。道徳、英語が新しく教科となり、週五日制で、一日のコマ数が増え、一日分の教材も増えた。これに加えて、水筒持参、また昨年からはタブレットの支給。中学生では、さらに部活動の荷物が加わる。
 2018年に文科省から、改善の通知が出され、教科書を学校に置いて来る、いわゆる「置き勉」などの工夫がすすめられたが、大変重い機種のタブレットが支給されたことで相殺されてしまった。「荷物が重い」という子どもの声、「子どもがかわいそう、心配だ」という親の声が上がっている。質問にあたって、私が保護者にお願いしたアンケートでは、通告時点で約70%が「いつも重い、または、しょっちゅう重い」と答えている。「あまり重いと感じない」は、1%しかない。
 小さな体に重たすぎる荷物で、子どもたちに危険はないだろうか。我が家の事例では、低学年のときは登下校でたびたび転倒した。我が子だけではなく、近所の子どもたちも、みなよく転ぶ。スポーツクラブに通っている活発な子であっても転ぶ。荷物が重すぎて、バランスを崩し転びやすくなっているのではないか。「ランドセルが重くて後ろにひっくり返った」という声も寄せられている。
 諸外国の研究では、「登校時のリュックの不適切な使用は、姿勢への悪影響、筋肉や関節への損傷、骨格のゆがみなど子どもの健康を損なう恐れがある」として、『登校時のリュック(背負うタイプのカバン)は子どもの体重の10%以内を目安に』という結論が出ている。アメリカには基準があり、体重の10%以下となっている。これを超えると、肩こりや腰痛、手がしびれるといったランドセル症候群の危険性があると指摘されている。
 6才、7才の子供の平均体重は20s台前半。荷物は、2.5kg以下に収めたい。しかし、1年生でもランドセルと水筒、文房具、給食セット、計画帳と宿題のドリルとノートという最低限の荷物だけで3sを超えている。中学生の平均体重は40sを超えてくるが、荷物の重さは時には15sを超える日がある。やはり、子どもたちの荷物は重すぎる。雨の日や、夏場はさらに過酷である。
 子どもたちの荷物を少しでも軽くするために、以下の点について質問する。

(1) 子どもたちの、「荷物が重い」という声を聞いているか。また、荷物の重さを改善すべき問題だと認識しているか。

(2) 上記のアンケートでは荷物の重さで、痛みを訴える子供は42%、また登校をいやだと感じることがある子どもは42%。痛みがある、痛みはないが重くて登校がいやだという条件で集計すると55%にのぼる。半数以上の子どもが、身体的精神的苦痛を感じている。まずは、子どもたちの荷物の重さ・痛みの有無・精神的苦痛・登下校での転倒の状況など調査が必要ではないか。

(3) 軽量化のために、何ができるか。
 @教材の共有・学校備品化、学校での保管の推進はいかがか。
 Aランドセルは指定だと多くの親が勘違いしている。軽量ランドセルや一般的なリュックでもよいということの周知が必要ではないか。
 B大きな水筒を持たなくてもよいように、給水機や給茶機(島田では暑い時期のみだが提供)の設置ができないか。

(4) 荷物の重さで現実に心身に問題が出ているにも関わらず、なかなか改善されていない。子どもたちの大変だという声を、「頑張っている、えらいね」と美談で終わらせていないだろうか。大人は、炎天下に毎日重たい荷物を背負って歩くだろうか。大人であれば様々工夫ができるが、子どもが嫌だといえばわがままになってしまう。私達大人が、子どもたちに我慢を強いて重い荷物を背負わせている。子どもの声にしっかりと耳を傾け、必要な手立てをとれば解決できる問題ではないのか。

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