令和5年藤枝市議会定例会2月定例月議会
令和5年3月2日 (一般質問)
平井登 (藤のまち未来)
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(1) 今こそ、誇りと夢をもって飛躍しよう「蹴球都市ふじえだ」
標題1:今こそ、誇りと夢をもって飛躍しよう「蹴球都市ふじえだ」
“サッカーのまち藤枝”の名声を全国に轟かせた藤枝順心高校女子サッカー部の全国制覇6度目の快挙や全国トップレベルのサッカー強豪校である藤枝東高校、藤枝明誠高校への常なる期待感、そして、チーム創設14年目にしてJ2に昇格した藤枝MYFCの超攻撃的サッカーが注目されているなど、これまでにないほど市民のサッカーへの関心や愛着は強まっています。また、藤枝総合運動公園サッカースタジアムのJ2仕様の施設整備も急ピッチで進められており、竣工が待ち遠しいところです。さらに、藤枝市民栄誉賞の第一号に輝く長谷部誠氏が所属するドイツ1部の名門クラブ、アイントラハト・フランクフルトからは、千載一遇のチャンスといえる本市とのスポーツ交流都市《スポーツ協定》を目指す構想が同氏から持ち掛けられているなど、うさぎ年の本年「蹴球都市ふじえだ」が一気に飛躍できるチャンスの扉が開かれようとしています。
しかし、この大きなチャンスのある一方で、総合運動公園駐車場不足の課題や、スポーツ協定締結に必要な条件をどうクリアしていくかなど、重要な舵取りと判断が求められていることも確かです。
スポーツの枠を超えた文化として、サッカーを位置づけている本市であるならば、市内外のサッカーファンや未来を担う子どもたちに歓迎される対策や方針を示すことが大事になることは言うまでもありません。その一方で、当該地域への丁寧な説明による住民理解と協力の確保。加えて、地域要望との折り合いを図ることも大切になると考えます。
これから質問する直面の課題について、北村市長及び執行部当局が、チャンスの芽を摘むことなく、未来志向のもと早急に対処していただくことを願いつつ、以下の3項目についてご所見を伺います。
(1) 喫緊の課題となっている総合運動公園の駐車場不足と交通対策については、●同公園内駐車場の有料化(1,000円)。●近隣住民や事業所等に駐車スペースの提供をお願いする「軒先パーキング(有料)」の導入。●周辺にある公有地や民間駐車場(いずれも有料)からのシャトルバス運行(無料)。等々、試行的な処し方で対策されることが当局から示されました。しかし、その対処方法では不確実性や観客動員数の見込み外れになりかねない懸念もあるなど、今後の運営に様々な課題を残し続けるのではないかと心配です。
100年の歴史を誇る「蹴球都市ふじえだ」を、さらに名実ともに発展させていくためには、すべての世代にわかりやすく、安全で確実な受け入れ及び収容対策が求められると考え、次の4点について質問いたします。
@「軒先パーキング」について、本市⇔MYFC⇔軒先梶フ駐車場提供者のスキームを、利用方法や料金の流れを含め分かりやすく説明してください。
A「軒先パーキング」により、どの程度の駐車数確保が期待されるか伺います。
B地域課題である耕作放棄地や遊休農地の解消策として「軒先パーキング」を推奨され、あわせて整備費の助成制度を検討されたらどうでしょうか。
Cかねてより俎上にある堀之内地区内の農地の維持困難を見据えた白地(約1.5ha)の活用については、芝生化した広場の造成による、●大試合での全面駐車場利用(有料)。●普段は、サッカー等の練習場や公園、一部駐車場として市民に開放。●災害時は、一次避難場所や災害ゴミ臨時集積場所に利用。●広場の一角に、老朽化し駐車場のない堀之内公民館を新築移転。●浸水想定区域内にある稲葉地区交流センターの新築移転先。等々、多目的に利活用できる芝生広場や公共施設の整備こそ地域の発展に資する最善策と考えますが、改めて当該地及び近隣地を含めた広大な白地の利活用について、検討状況を伺います。
(2) 5年前の平成30年7月18日、当時、FIFAワールドカップ日本代表のキャプテンを務められていた長谷部誠氏に、藤枝市民栄誉賞の第一号が北村市長から授与されました。その長谷部氏が、サッカー人生から得た思い、ご本人の言葉を借りれば、「これまでサッカー選手として50か国以上の国を訪れ、そこで様々なものを目にし、選手としてだけでなく、世界を取り巻く環境などを通じ、人としてのあり方を自問自答してきた。その中で自分自身がより若い年齢の時に、世界を身近に肌で感じることのできる環境にあったならば、どんなにすばらしかったかと思う」と回想され、その思いをこれからの日本を背負う子どもたちに少しでも伝えていきたいという一心で、6年前にスポーツクラブ「MAKOTO HASEBE SPORTS CLUB」を地元藤枝から立ち上げ、市内や県内数か所で、幼児・児童・生徒を対象としたサッカー教室を開かれています。
長谷部氏は、昨年11月に北村市長を訪ねられ、現在所属されているアイントラハト・フランクフルトのジュニアユースを本市に設立したい旨の相談をされ、実現の暁にはフランクフルト市が藤枝市との《スポーツ協定》という提携に強い興味を示されていることなどを話されたと伺っております。
長谷部氏の崇高な理念には、本市の国際交流の輪を広げ、その目的や意義を実質化できる取組をもって、子どもたちの夢や目標を国際感覚で育み、サッカーのまち藤枝から世界で活躍できる選手を輩出させたいなど、その熱い思いは市長にも十分伝わったものと推察いたします。とは言え、その構想の実現には、まずは拠点グラウンドの確保が必要になるとのことから、以下2つのことについて、北村市長のご見解と方針を伺います。
@スポーツ協定を締結するためには、アイントラハト・フランクフルトのジュニアユースの練習拠点の確保が求められ、芝生化されたグラウンドとナイター設備が必要条件になっています。そのことから長谷部氏は、令和3年に芝生化された瀬戸谷中学校グラウンドが条件に適う唯一の場所であることや、瀬戸谷地域の活性化に向けた活動も視野に入れられています。
長谷部氏からは、グラウンド使用の優先順(1.学校 2.地域 3.サッカー協会)を遵守しつつも、市民の利用頻度が比較的低い平日夜間の優先的利用(週3回)を要望されていますが、その可能性と課題があれば伺います。
A瀬戸谷地区からは令和2年12月に、瀬戸谷小中一貫教育における施設一体化と、空いた中学校の跡地利用についての提言書が北村市長に手渡されています。周知のように市内でもっとも高齢化率が高く、児童生徒数も年々減少。また、小中一貫教育に取り組む中で、1.2q離れた校舎間を児童・生徒、先生が移動することの不便や負担等を解決するには、施設一体型が必要である旨の要望とあわせて、中学校の跡地利用についても、地域の活性化や発展を目指す様々なアイデアが盛り込まれていました。
今般の長谷部氏の未来図であるアイントラハト・フランクフルトを介したスポーツ交流都市構想は、サッカーをはじめ多種多様な本市のスポーツ文化振興を国際レベルに押し上げるとともに、藤枝市の未来づくりの礎を築く千載一遇のチャンスと考えますが、瀬戸谷小中一貫教育の施設一体化の可能性を含め、スポーツ協定締結へのご意向を市長に伺います。
(3) 藤枝総合運動公園サッカースタジアムには愛称がなく、市民はじめ来場者から親しみ感のある名称が聞かれないことはさみしく、また、もったいない感じがします。ほとんどのJリーグスタジアムは、ネーミングライツ(施設に命名できる権利を企業に売却すること)を導入しており、施設運営の財源確保に努めています。そこで、MYFCのJ2昇格を絶好の機会と捉え、直ちにネーミングライツの公募を開始されたらどうでしょうか。