令和5年9月藤枝市議会定例月議会
令和5年9月11日 (一般質問)
植田裕明 (藤新会)
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(1) 市民だれもが歌える藤枝市歌を〜市政施行70周年を機に〜
(2) アフターコロナにおける病院経営の今後と本市のがん対策
標題1:市民だれもが歌える藤枝市歌を〜 市制施行70周年を機に〜
8月15日、「令和5年藤枝市戦没者追悼・平和祈念式典」が厳かに執り行われました。厳粛な式典の最後は、例年、「藤枝市歌(以下「市歌」)」で締めくくられます。明るくはつらつとした旋律と格調高い歌詞の「市歌」は、そうした場面でも、見事に調和するたいへん優れた歌と思っております。
「市歌」の制定は、昭和54年3月31日、藤枝市誕生から25年の節目を迎えた時期でした。以来43年の年月が経っておりますが、市民全体では、まだまだ浸透していないというのが現状と思えており、一抹の寂しさも感じております。
私は、議員になるまで「市歌」をまったく知らなかった反省も込め、また、旧岡部町との合併を控え、岡部町歌が失われてゆくからには、藤枝市民は「市歌」を歌えるようにとの思いから、平成20年11月議会で「藤枝市歌について」と題した一般質問を行っております。
また、同29年2月議会では、藤新会を代表しての質問の再質問で、「市歌」を教育の場面で普及させてはどうかと伺っております。以下、「市歌」についての見解を、市長、教育長に求めるものです。
(1).市制施行70周年に向けて「市歌」を広めてみてはどうか
本年6月議会で、市制施行70周年に向けての質問をいたしました。記念すべき周年事業に向けて、着々と進められていることに、大きな期待をいたすところです。
これを機に「市歌」を広め、市民だれもが歌えるように進めてみてはいかがでしょうか。市制施行70周年は、その絶好の機会と考えますが、「市歌」の歌詞を暗譜され、歌詞カードは決してご覧になられない市長の見解を求めます。
(2).「市歌」を教育の場で教えてはどうか
長野県民のほとんどは、県歌「信濃の国」を1番から6番まで歌えるといわれ、このことは、テレビ番組やネットでも紹介されています。また、横浜市民も同様に、横浜市歌が歌えるといわれていますが、なぜ歌えるのかといえば、長野県も横浜市も学校教育でしっかりと指導しているからだと伺っております。
静岡県歌の制定は昭和43年8月で、私は小学校6年生でしたが、学校で教わった記憶があり、何とか県歌を歌えます。
郷土愛を育む上からも、「市歌」を教育の場で指導することは、たいへん意義あることと考えます。また、市民に浸透させるには、教育の場で教えることがもっとも近道で効果が高いと考えますが、教育長はどうお考えでしょうか。
(3).小中学校の卒業式で「市歌」を歌ってはどうか
たいへん厳かに行われる市内小中学校の卒業式。新たな道を歩むことになる子どもたちの凜々しい姿はたいへん感動を覚えます。
また、いずれの学校も、式典会場には、国旗と市旗が掲げられているかと思います。そして、国歌斉唱が行われますが、なぜ「市歌」は歌われないのでしょうか。本市の旗が掲げられ、市立の学校ですから、「市歌」が歌われるべきものと考えます。
市内小中学校の卒業式で「市歌」を歌ってみてはいかがでしょうか。教育長の見解を求めます。
標題2:アフターコロナにおける病院経営の今後と本市のがん対策
病院事業の令和4年度決算は、経常利益が13億4,900万円余で、過年度損益修正益の8億6,000万円を加えると、22億1,000万円余の純利益を計上しており、6年連続の黒字決算となりました。
現金預金の額も61億を超え、経営規模に比べ、現金預金の額が少ないのが難点でもあった点も解消されるなど、見違える数字となっております。
とはいえ、これはコロナ禍に伴う空床補償など、国や県等からの補助が大きく、これを除いた場合は、厳しい数字になると伺っており、これは、医業収支比率が98.4%と、100%を切っている点からも明らかかと思います。
アフターコロナにおける病院経営に関し、以下お伺いいたします。
(1).病院経営は今後、どのように進めて行くか
監査委員の意見書には、「こうした補助を除いた場合、赤字見込みとなることから、補助に頼らない病院経営を目指し、診療収益の更なる改善、個人未収金の解消に積極的に努めていただきたい」と記されております。
休床補償等がなくなる今後の病院経営をどのように進められていくのか、病院事業管理者のご所見を伺います。
(2).医師の働き方改革による影響はどのようなものか
来年4月から、医師の働き方改革が始まり、深刻な問題とされてきた、過酷な医師の長時間労働が改善されることになります。一方で、こうした規制は、病院経営にも影響していくものと考えられますが、この点に関しての病院当局のお考えはどのようなものでしょうか。
(3).がんによる経済的負担をどう捉えるか
国立がんセンターは、今月1日、がんによる経済的負担について公表をし、総経済的負担は、約2兆8,597億円と発表しました。
うち、予防可能なリスク要因に起因するがんの経済的負担は約1兆240億円で、男性は約6,738億円、女性は約3,502億円、男女ともに胃がんが、もっとも高く、男性が約1,393億円、女性は、約728億円、次いで男性は肺がんが約1,276億円、女性は子宮頸がんで、約640億円とのことでした。
このようなことから、同センターでは、「予防可能なリスク要因に対し、適切な対策を実施し、がんを予防・管理することは、命を救うだけでなく、経済的負担の軽減にもつながる」としております。
がん対策推進条例を有し、がん対策にたいへん力を入れている本市として、この公表をどう捉えているでしょうか。市長のお考えを伺います。