令和5年11月藤枝市議会定例月議会
令和5年11月29日 (一般質問)
さとうまりこ (日本共産党)
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(1) 生活環境に影響を及ぼす巨大物流倉庫建設ストップを
(2) こどもの医療費・学校給食費の完全無償化を
標題1:生活環境に影響を及ぼす巨大物流倉庫建設ストップを
広幡の上当間地区広幡郵便局の東方面、市道鬼島越後島線沿いに、巨大な物流倉庫を建設する計画が持ち上がっている。
その内容は、高さ16メートル以上(4階建ての学校と同じ高さ)の建物に、365日24時間稼働、繁忙期には中型大型合わせて200台近いトラックが出入りするというものである。騒音対策として倉庫敷地を高さ3メートルの防音壁で囲うとされている。
交通の安全、渋滞、騒音、振動、排気ガス、日照、風通し、など生活環境が大きく悪化することは容易に予測でき、周辺住民からは驚きの声が上がった。
この計画について、10月28日に上当間町内会館で、住民の要望に応える形で、大和ハウス工業(株)と(株)PDF(不動産業)から説明が行われた。説明会には60名近い住民が参加し、事前に聞き取られていたものも含め、次から次へと多くの質問が出された。近接する住民だけでなく、周辺部の住民からも、子どもたちの通学路にトラックが頻繁に出入りすることについて交通事故への心配の声が特に強く上がった。参加者のほとんどが、住環境が大幅に悪化する倉庫建設を心配し、説明に対して賛成するものは一人もなく、圧倒的多数の住民が反対であった。
市は、多数の住民が心配し反対しているこの計画について、住民の生活環境を守るためにストップさせるべきではないか。
標題2:こどもの医療費・学校給食費の完全無償化を
少子化が加速し、人口減少が進んでいる。
日本社会は、子育ての大変さだけでなく、少ない年金、安い給料、高い学費と高齢者も中間世代も若者もみな、生活が苦しく不安がいっぱいだ。この不安をなくし、全ての人が大切にされ安心して暮らせる温かい社会にしていくことが、子どもを産んで育てようと若い人が思えるようになるために必要だ。
子育て支援のために、学校給食費・医療費・保育料・国保税の均等割りなどの負担軽減策がさまざま取り組まれているが、保護者の所得で制限がされていると、助かるのは一部だけである。本当の安心は、どうしようもなくなる前に、普段から当たり前に支えられていること、つまり最初から困らないように仕組みを作っておくことである。
この点から、給食費と医療費の完全無償化、つまり、しっかり食べさせること、そして病気やケガの治療という子ども育ちの基本を、保護者の状態で分別せず、子ども全員を漏れなくしっかりと本市が支えることを提案する。
(1) 学校給食は、義務教育の一環として無償化が急がれるべき。本市では、無償化について子どもの権利であると認めているが、国の責任として対応していない。
しかし、これは国に求めていれば済むことではない。現在の格差と貧困、地域社会の崩壊は国が作り出してきたものである。悪い政治のもとに、子どもたちは置き去りである。
子どもが大切にされていない状況を横目でみながら、責任がないから自分はやらないという態度に、本市が全ての子どもを大切にしようという本気の温かさを感じられない。
子どもが子どもでいる時間は短く、待つことはできない。
一人残さず子どもを大切にするとはどういうことか、やればできるのだということを本市からも国に示していただきたい。
(2) 医療費は、長年の住民運動により高校生まで助成が拡大されたが、通院月4回まで1受診当たり500円の自己負担となっている。治療の一環である入院中の食費についても、助成がない。
県内では無償化が進み、志太榛原地域では本市以外、完全無償化を実現している。自己負担が残っているのは東部の裾野、御殿場、富士宮、富士市と静岡、浜松市と本市だけである。子ども医療費の無償化に、国が課していた国民健康保険の国庫負担金減額というペナルティも、批判を受けて廃止された。
18才までの医療費を本市でも無償化すべきではないか。