令和6年6月藤枝市議会定例月議会
令和6年7月9日 (一般質問)
山本信行 (公明党)
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(1) 本市の大規模災害対策について
標題1:本市の大規模災害対策について
日本は昔から自然災害の多い国と言われていますが、近年、過去にない異常気象や大災害に見舞われることが多いと感じます。
特に、線状降水帯等による集中豪雨や、大きな震災など、どこかで毎年のように災害が発生しているように感じます。
災害は、人間社会にとっては人命のみならず、経済や社会生活全般に大きな影響、損失をもたらすもので看過できるものでは無いと考えます。
市民の皆さまよりいただいた声を中心に、本市の大規模災害対策について以下の点伺います。
(1) 河川の堤防について
2022年9月の台風15号では「記録的短時間大雨情報」が相次いで発表され、磐田市の敷地川の堤防が決壊し甚大な被害に見舞われました。
市民の皆さまより、堤防の強度を不安視する声も多く、特に高い堤防を抱える市民にはより一層不安が増している状況にあります。そこで、河川氾濫に対する本市の対策の方針及び計画について伺います。
(2) 消防団員の拡充について
消防団は、消火活動のみならず、地震や風水害等多数の動員を必要とする大規模災害時の救助救出活動、避難誘導、災害防御活動など非常に重要な役割を果たしています。
しかしながら地域防災を支える消防団員の減少に歯止めがかからない状態となっており統廃合も検討されている地域もあるようです。
そこで、幼・保・小中学校における児童生徒への消防団活動の周知等の取り組みについて現状を伺います。また、自治会・町内会との連携及び周知についても伺います。
(3) 雨水貯留について
洪水・水害対策についてはこれまでも、河川の浚渫や、護岸工事、田んぼダムなど、委員会や一般質問等でも様々な提案・質問もさせていただいたところですが、特に令和元年11月定例会でも提案させていただいた、家庭での雨水貯留施設の設置補助について検討状況を伺います。
(4) 想定浸水深などの情報表示について
長崎県大村市では、市内の電柱や公共施設の壁面などに洪水時に想定される浸水水位などを表示した看板を設置し、災害に対する市民の意識向上と啓発にもつながる「まるごとまちごとハザードマップ」の取り組みをされています。
本市にも、こうした取り組みが必要であると考えますが、お考えを伺います。
(5) 大規模地震対策の高齢者・障害者施設の携帯トイレ備蓄について
能登半島地震の教訓の一つとして、人間の尊厳や命にも関わる「トイレの問題」が顕在化しました。本年の2月定例月議会でもいくつか質問がありましたが、特に高齢者・障害者施設の携帯トイレ備蓄について、現在の取り組み状況を伺います。
(6) 被害の情報収集について
総務省では、「大規模災害等緊急事態における通信確保の在り方に関する検討会」が行われ、大規模災害時には、ソーシャルメディア等インターネットを活用した迅速な情報収集と的確な対応が検討されています。
本市の災害情報収集について現状を伺います。
(7) 災害時公費解体について
環境省は、能登半島地震の倒壊家屋における「公費解体・撤去」について、申請や補助対象などに関する自治体向けの「マニュアル」改訂版(第5版)を公表し、自治体に通知しました。被災地の復旧・復興に不可欠な公費解体を加速化させるため自治体が判断すれば解体・撤去が可能とされているが、当局の認識と方向性を伺う。
(8) 事前復興計画の推進について
大規模な自然災害に備え、あらかじめ復興のまちづくりについて検討する「事前復興」の取り組みが注目されています。富士市が策定した「事前都市復興計画」では、「復興ビジョン編」と、「復興プロセス編」で構成される計画をはじめ、各地で「事前都市復興計画」を策定する自治体が増えています。当局の認識と方向性を伺う。
(9) 災害関連死について
災害関連死は「災害による負傷の悪化、または避難生活などにおける身体的負担による疾病」での死亡と定義されている。
能登半島地震の災害関連死を認定する初の審査会で、30人が認められ、2016年の熊本地震では、関連死が直接死の4倍を上回る218人に上り、うち約8割は70代以上であったと報道されています。
災害関連死を防ぐために、行政が民生委員や民間事業者とも協力しながら、地域ぐるみで見守りや声掛けに取り組むことが重要と考え、本市の取り組み状況を伺う。
(10) フェーズフリーについて
平時と非常時の局面(フェーズ)の垣根を取り払う「フェーズフリー」と呼ばれる新しい発想の防災が注目されています。日常と災害が発生した場合の両局面で役立つ商品・サービスを指すもので、“備えない防災”とも呼ばれています。
徳島県鳴門市は、この考え方を踏まえた施策を推進し、今年2月に総務省の「第28回防災まちづくり大賞」の消防庁長官賞を受賞されました。
このフェーズフリーの考え方に立ち、被災者の生活再建に伴走型で支援する災害ケースマネジメントなどで、平時と災害時をつなぐ地域の防災福祉の新たな仕組みづくりが重要と考え、当局の認識と方向性を伺う。