令和7年6月藤枝市議会定例月議会
令和7年6月10日 (一般質問)
平井登 (藤のまち未来)
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(1) 高まる陶芸村構想への期待と歴史資源の利活用について
標題1:高まる陶芸村構想への期待と歴史資源の利活用について
令和4年3月に策定された「ふじえだ陶芸村構想 基本構想・基本計画」に基づき推進され、建設工事も順調に進捗している活性化複合施設の供用開始は、令和8年4月初旬で、残すところ10か月となりました。
「天然温泉施設」を核として、創作意欲を喚起する「陶芸体験施設」、山あいで栽培された新鮮な農産物等の「直売所施設」に加えて、人々の交流活動に不可欠な休憩所、カフェ、多目的広場、トイレ、情報発信等の機能を備えた「道の駅施設」が一体的に整備され、生まれ変わります。
この複合施設の稼働により、過疎化著しい中山間地域に新風を吹き込むアーティスト、大学生、プレイヤー等の多彩な人の流れが生まれ、それに伴う交流人口、関係人口の拡大増加や、移住定住、二地域居住を促す結節点機能などが期待できます。また、来訪者の賑わいによる経済効果や農林業の持続的発展、地域コミュニティーの活性化、児童生徒の学びの場、そして、周辺にあるキャンプ場、スポーツレジャー施設、玉露の里、志太郡衙跡、景勝地等との回遊性が充実し、本市滞在の幅が大きく広がることも期待できます。
本質問では、ふじえだ陶芸村構想において、無限の可能性を描かせる東京芸術大学との連携、そして、知られざる助宗古窯跡の再評価とその利活用について、この特別に大きな二つの要素を、これからの事業展開の中で如何に反応させ、融合させることができるかを確認していきたいと思います。
そこで次の3項目について、提案を込めつつ市長及び当局に伺います。
(1)東京芸大との連携で、交流・関係人口や教育・文化・芸術の創出を!
@ 東京芸術大学に着目された経緯並びに交流状況を伺う。
A 連携に必要な事業費の財源確保について、本市、指定管理者、東京芸大で按分するのか。又は、国の地方創生交付金や、ふるさと納税、協賛金等で賄うのか伺う。
B 東京芸術大学との連携により、どのような成果(教育、文化、芸術、観光、移住、二地域居住等)を目指すのか伺う。
C 本市では、静岡理工科大学(R2.3)、大正大学(H30.7)、静岡県立大学(H30.3)、静岡福祉大学(H28.8)、常葉大学(H28.3)、静岡大学(H26.6)、静岡産業大学(H26.5)及び民間企業と包括連携協定を結び、地域の課題解決や新たな価値創造を目的として、多岐にわたる分野で協力し合う産学官の連携体制を充実しつつある。そのような中、世界最高水準の芸術教育と伝統文化の継承や新しい芸術表現の創造を推進されている東京芸術大学と包括連携協定を結ぶことができれば、かつてない特徴的な取組や成果を継続して期待できると考えるが、協定締結について、見解を伺う。
※( )は協定締結した年.月
(2)助宗古窯を地域ぐるみで復元整備し、新たな回遊拠点の創出を!
@ ふじえだ陶芸村構想の根源にありながら、市民にあまり知られていない助宗古窯の歴史的価値(年代観、遺跡の規模、出土遺物の特徴など)を伺う。
A 助宗古窯跡は、分布調査や確認調査による窯跡ばかりでなく、丘陵斜面になお多く存在すると想定される。また、発掘調査された遺構は茶畑等の開墾により部分的に破壊され、完全な窯体で遺るものは無かったことを藤枝市史、調査報告書等では述べている。そこで、陶芸村構想の一環として、未発見の古窯跡探査や、須恵器窯の復元整備を行い、焼成体験や古代祭りなどのイベントが創出できるよう企図したらどうか。非常に面白くロマンがあると考えるが、可能性と見解を伺う。(配布資料参照。古代窯(窖窯)づくりは、構造上決して難しくなく人力と現地調達で可能。地元有志の存在も頼りになるので、考古学者、東京芸大等の学生、市民の助力を得ての古窯跡探査から復元整備までの一大プロジェクトを立ち上げられないか。)
B 陶芸センター館内又は道の駅施設内に、助宗古窯の概要をはじめとした窯業史のプロジェクションと出土遺物の常設展示や、市内外で創作活動をされている陶芸家と作品を紹介するブースを設けることは重要と考えるが、具体的な計画内容を伺う。
(3)直売所の一新で、来訪者も地元住民も喜ぶ村ショップの創出を!
@ 直売所「ちょっくら」の規模・面積は現在と比べ、どの程度になるか伺う。
A 農林業者が年々減少する中、農産物、農芸品、陶芸品等の品揃え(生産供給体制)をどのように整え、運営していくかは指定管理者にとって大きな課題だと思うが、本市として、指定管理者に求める店舗コンセプトやサービス提供体制は何か伺う。
B地元住民からは、ミニスーパー的機能を求める声もあることから、生鮮食品や日用品等の取扱い販売、ATM設置等について、可能性と課題を伺う。