平成25年 9月定例会
平成25年9月9日 (一般質問)
大石信生 (日本共産党)
録画を再生
1.入札改革と公契約条例の制定について
1.入札改革と公契約条例の制定について
落札率高止まりの入札実態をどう見るか
市立総合病院の救急センター建築工事(落札率99.9%)など、本市の公共工事における落札率は、異常に高いと言わなければならない。私は合併直後から問題意識を持ち、質問してきたが、執行部がこの課題に十分に取りくんだとは思われない。「官官接待」や「カラ出張」の実態を暴き、一貫して不正入札を追及している全国市民オンブズマン連絡会議は、落札率90%以上は「談合の疑いがある」、95%以上は「談合が強く疑われる」と指摘している。
談合は、違法というだけでなく、正当な価格競争がゆがめられることによって、税金がムダに使われてしまうという重大な問題点がある。私どもの議員団にも、予定価格が漏えいしない限り99.9%というような入札はありえないという市民からの疑問が寄せられている。市長はこの問題で、どのような認識を持たれているか。
劣悪な実態をどうなくしていくか
一方、市内の下請け業者などから寄せられる声は、下請け単価切り下げで、かろうじて仕事をつづけているものの、いつやっていけなくなるか瀬戸際だというものが多い。そこで働く人たちの労働条件も劣悪にならざるを得ない。公共工事の現場で起こっているこのもう一つの問題をどう解決して、市内の中小零細業者を育成していくか。公共工事は安ければ安いほど良いのではなく、この課題は質の高い公共調達のために必要と考えるがどうか。公共工事等をめぐる二つの問題解決は自治体にとって永遠のテーマだが、市長はどのようにお考えか。
入札制度改革について
入札制度改革が必要ではないか。
価格だけで競争する入札制度から、価格と品質の両方が確保され、且つ市の政策課題が反映できる「総合評価方式」を拡充する必要があるのではないか。(現在、試行段階だが) 「総合評価方式」はまた、市内中小事業者を育成していく上でも優れた特性を持っていると思う。入札や契約に関する市の情報公開も十分とは言えない。これらの問題を大きく前進させるために、庁内に入札制度改革チームを組織したらどうか。
二つの課題を統一した藤枝型公契約条例の制定を公契約条例を制定すべきではないか。
競争性を高めて正当な入札を執行する一方、下請けの現状についてどう対処するかも重要な課題である。談合排除および入札における競争性確保と中小建設業者・建設労働者の生活の擁護は対立するものではない。
このことから、公正な入札を実現するための理念条例と公共工事で働く労働者の賃金・労働条件の整備、下請け業者が劣悪な状況におかれないようにする、この二つの課題を統一した公契約条例をめざすべきだと考えるがどうか。