令和8年6月藤枝市議会定例月議会
令和8年6月18日 (一般質問)
山本信行 (公明党)
(1) 成年後見人等の取組について
(2) ドナーミルクの取組について
標題1:成年後見人等の取組について
近年の高齢化の進展に伴い、認知症高齢者の増加は社会的課題となっており、これに伴って成年後見制度の需要も一層高まると見込まれる。成年後見制度は、本人の生活や人権、財産を保護するため、契約や行政手続等において支援を行う重要な仕組みであり、その利用拡大は地域包括ケアの推進に不可欠である。特に、市民が後見人として活動する「市民後見人制度」は、地域に根差した支援体制の強化に資する有効な手段であり、その活用促進が求められています。
一方で、成年後見人や被後見人は、市税、国民健康保険、障害福祉、高齢者福祉など、多岐にわたる手続を各窓口で個別に行う必要があり、手続の煩雑さや負担が大きい現状がある。こうした負担は、市民後見人の担い手確保や活動継続にも影響を及ぼしかねない。行政側においても、これらの手続を個別に受け付けることによる事務負担は少なくない。
そこで、成年後見人等が各種通知等の送付先変更を一括して登録・変更できる取組や、市民後見人等の負担軽減と、行政事務の効率化について、本市の現状と取組を以下伺います。
(1)本市における成年後見制度及び市民後見人制度の直近数年間の利用者数と、成年後見人、保佐人、補助人等の状況について伺います。
(2)成年後見人等が各種通知等の送付先を一括して登録・変更できる仕組みについて、本市の現状を伺います。
(3)市民後見人制度の活用促進に向けた市の取組状況と、今後の方針について伺います。
標題2:ドナーミルクの取組について
日本では、出生時の体重が2500グラム未満の低出生体重児が、約10人に1人の割合で生まれています。中でも、1500グラム未満の「極低出生体重児」の赤ちゃんは、医療的なケアや継続的な支援が必要です。
感染症や合併症等のリスクを減らすために、出産後すぐに母乳をあげることが有効とされていますが、緊急の出産であったり、母体の健康状態などから母親が母乳をあげられない場合があります。そんな時、寄付された母乳である「ドナーミルク」を提供する「母乳バンク」の取組が始まっています。
母乳バンクでは、寄付された母乳を適切に検査し、殺菌処理を行うなど、衛生管理をしっかりとした上で、ドナーミルクとして医療機関に提供しています。しかし、現在わが国では、このドナーミルクが公的な仕組みに位置付けられておらず、使用に伴う費用が実質的に医療機関の負担となることもあり、利用をためらう医療機関があると伺っています。
加えて、ドナーミルクを寄付していただく体制にも課題があります。現状では、母乳を寄付しようする場合、感染症などによるリスクを確認するため、医療機関で問診や血液検査などをしてドナーとして登録いただく必要がありますが、県内にはドナー登録ができる医療機関が1か所しかありません。拡充しない理由は、問診の費用や手間が医療機関の負担になっているためと伺っています。
母乳バンクの位置づけについては、国でも検討が進んでいることは認識していますが、各自治体が医療機関と連携して、必要とする全ての新生児にドナーミルクを届けることができるよう、ドナーミルクの活用やドナー登録を行う医療機関の拡大に向け、しっかり支援を行っていただきたいと思います。
ドナーミルクの取組について以下の点を伺います。
(1)早産、極低出生体重の赤ちゃんの命を守る環境づくりのため、母乳バンクが提供するドナーミルクの利用に向けて取り組むべきと考えますが、本市の現状を伺います。
(2)例えば、妊婦が予期しない早産に混乱している場合は、ドナーミルクの話を聞いても、十分な理解につながらないのが現状です。また、母親が判断できないような状況の場合は、パートナーの男性がドナーミルク使用の決断をしなければならないこともあります。
出産前の早い段階で母乳バンクの存在を知ることで親の不安が減り、必要時のスムーズな判断につながります。病院側も、すぐにドナーミルクを与えることができます。
母子健康手帳交付時の情報提供、妊婦健診受診時の医療機関での周知、また、両親学級やパパママ教室の機会を通じて母乳バンクのリーフレットを配付するなど、広く知っていただく取組が必要と考えますが、啓発について伺います。
(3)ドナー登録施設は、小児科や産婦人科に限らず登録に向けた問診や採血を実施できる医療機関であれば対象となることから、今後、関係機関等と連携し、ドナーミルクに対する理解の促進を図り、必要とする全ての赤ちゃんにドナーミルクが安定的に届く体制を構築するため、ドナー登録施設の更なる普及に向けた取組みを進めるべきと考えますが、伺います。