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質問通告内容

会議名

令和元年11月定例会

質問日

令和元年12月6日 (一般質問)

議員名

石井通春 (日本共産党)
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通告内容

(1) 藤枝に百害あって一利なし“リニア”に毅然と対応を
(2) 相次ぐ介護保険改悪から市民を守る藤枝市に

質問要旨

標題1:藤枝に百害あって一利なし“リニア”に毅然と対応を

 南アルプス最深部直下をトンネルで串刺しにするリニア新幹線工事で、静岡県の対応が注目されている。
 大井川水問題は、2013年JR東海が河川流量は毎秒2トン減少すると環境アセス準備書で発表、翌年静岡県は「工事の湧水は戻す事」とアセス準備書に対する知事意見を出した。その後県知事の立場は揺るいでいない。
 2018年静岡市がJR東海と井川地区トンネル工事(140億円)で合意書を交わし2018年10月JR東海は「全量戻す」と約束したが、どう戻すか決定的な事を示さないまま、2019年8月に「全量回復」は約束でない、工事期間中10か月間水は戻せないなど「掘ってみなければわからない。まず着工を」という不誠実な態度と言わざるを得ない経過を経ている。

(1) 市民の飲み水や工業用水を豊富な伏流水に依拠する本市は、川の水が毎秒2トン減れば、未来永劫甚大な影響を受けるのは間違いない。市長は「流域市町と信頼関係を築くには専門部会からの指摘に科学的根拠に基づいた明確な回答が必要」と住民の立場で答えているが、流量回復の明確な説明がない以上JRに工事中止を求めていくべきではないか。

(2) 360万立米(東京ドーム3倍分であり高さ20mのビルがサッカー場15面に立ち並ぶ量に相当)の建設残土が大井川源流部分に積めば土石流で崩壊した場合の影響も甚大である。この点でもJRは流域市民に対し安全であるという科学的根拠を示していないのではない。

(3) 2027年リニア開業を目指す国交省が膠着する県とJR東海の交渉の仲介役を申し出た。それに続きJR東海が流域自治体と直接交渉する姿勢を示した。リニアを推進する動きが加速しているが、市はJRに対して市民に説明をするように求めるべきではないか。

2. 標題:相次ぐ介護保険改悪から市民を守る藤枝市に

 「100年安心」と言われ保険制度開始から19年、実際は保険料の値上げ、必要な介護サービスの縮小、利用料の値上げ、特養入所基準の厳格化などやっている事は「国家的詐欺」と言われても仕方ない。
加えて、高齢者への給付を手厚くする「全世代型社会保障」構築のため10月1日に消費税10%増税を実施しながら、舌の根も乾かないわずか9日後に来年度から利用料を1割から2割へ、ケアマネジメント・ケアプランの有料化を財務省が提言するなど、二重の「国家的詐欺」の被害に国民は強いられている。本市は相次ぐ制度改悪に毅然と立ち向かうべきである。

(1) 2017年法改定で、第7次介護プラン(2018年〜2020年度)に「介護保険の持続性の確保」を書き込むことになっており本市プランにも記載がある。ここで保険財政にとっての持続性ではなく、利用者の生活や事業所の経営にとっての持続性の確保が実施されてきている部分はあるか。

(2) 一定所得以上で実施されている利用料2割負担でも利用抑制が起きており、来年度からほぼすべての被保険者の利用料2割負担が実施されればその影響は計り知れない。“健康”を市の主要施策としている本市は粛々と実施する立場でよいのか。

(3) 評価指標にした国庫負担を分配する仕組みが始まっている(調整交付金の年齢傾斜配分をやめて要介護認定率や地域ケア会議開催数で自治体を競わせる)財源を得たい自治体ほど給付抑制に走る仕組みであるが、本格運用となる2021年からの第8次プランにおいては、その在り方は自治体の意見を踏まえるとしている。こうしたペナルティはやめるべき意見を出すべきではないか。

(4) 要支援1・2で実施されている、保険給付(デイサービス・ホームヘルプ)から地域支援事業(総合事業)への移行が要介護1・2でも実施されようとしている。財源に上限がある事業への移行は(3)同様、給付抑制への強力なツールとなるが、要支援1・2で実施されたこの間の状況。
 @平成29年からスタートした本制度で他の介護度認定者が増加している一方、要支援1認定のみ減少している。支援の必要がありながら緩和サービスへの誘導となっているのではないか。
 A本来予定した事業所数やサービス件数に対し実績はどうか。

(5) 保険料滞納のペナルティは保険給付の取り上げや2年以上の滞納は遡及返済できないなど命に直結する内容となっており、国保など他の制度にある低所得者への軽減が事実上ほとんどない。ペナルティを変更する自治体の裁量はほとんどないが、一般会計からの保険料軽減のための繰り入れは否定されていない。利用料など更なる負担が迫る中、市は検討すべき時期に来ているのではないか。

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