質問通告内容
- 会議名
- 令和2年 2月定例会
- 質問日
- 令和2年2月28日
- 区分
- 代表質問
- 議員名
- 石井通春 (日本共産党)
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内容
標題1:安倍政権の地方創生より住民本位の地方創生を
市長施政方針にある「本市が地方創生のトップランナーとして真の創生を図る」にあたり。
(1) 5年間の安倍政権の地方創生について
第2次安倍内閣発足当初に策定された地方創生戦略は東京の一極集中の是正、地方における若者の雇用率向上、合計特殊出生率向上など、2020年度目標のほとんどが達成されていない。この点をどう評価しているか。
(2) 政府が推奨する、人工知能やAIなどの先端技術を用いたスマートコンパクトシティやSociety5.0を本市が形成し先導役を果たすとしている点について
@制度導入で目指す市全体の“最適”化は、地域格差(地区のどこに住んでいようと公共サービスの差があってはならない)社会格差(先端技術を利用できる人とできない人との差はあってはならない)を拡大するものではないか。
Aまちづくりの原点は、地域の現状や個々人の願いから出発するものではないか。
B緑地面積率、環境施設の設置規制など、これまでまちづくりに欠かさない規制を除外できる国家戦略特区構想(スーパーシティ法案)が更なる地方創生の行先として示されている。これは様々な分野のスマートシティを一つの地区に集約したものであり、町の仕組み基盤そのものが変容する構想でもある。市はそこをも目指していくのか。
C人口減社会を振りかざし、本来各地域で格差なく受けられるべき公共サービスを、中央と地域や家庭を端末で結ぶことで置き換えるスマートシティ構想と密接な関係にあるのが「公共施設等総合管理計画」である。
学校を主なターゲットとし公共施設を床面積基準で削減を競わせる手法に対し、私の過去の議会答弁で「床面積削減目標を用いない」としているが、全国では基準を用いて再編が進められている。この現状をどう捉えるか。
(3) 駅前1丁目8街区の失敗(医療法人の撤退、保留床所有企業の撤退など)を更なる再開発(6街区、9街区など)の教訓に。
@最大の原因は再開発組合(実際はコンサルやデベロッパーが主導)が本来行政の行う強制執行を伴う行政処分権を持ち、かつ短時間に完成させる手法や周辺住民不在の仕組みにあるのでないか。
A公的資金の投入や容積率の緩和など、通常の不動産取引より巨額の儲けをデベロッパーに与える手法は住民本位とはいえないのではないか。
B地権者の同意や議決も不要な都市計画決定後は後戻りできない市街地再開発事業は住民の知らないところで進められる欠点に対しどう捉えているか。
Cわずか1年9か月での医療法人の撤退をどう考えるか。市が運営にかかわらない在り方を教訓とせず、更なる同方式の再開発をこのまま進めるべきであるか。
標題2:市立総合病院患者給食の市直営化に向けて
調理師不足の解消のため実施された患者給食の民間委託が、来年度の10月から再公営されることになった。一日も欠かす事が出来ない給食業務が無事スタートできるかどうか、準備期間は半年と短いが病院だけでの問題にせず市当局、議会、市民が一丸となって支援すべきと考える。
(1) 直営後、本市が目指すべき給食のあり方について
@地産地消への取組
給食の質の確保は市民の最大の関心ごとであり、安易な流通ルートに頼らない地産地消は欠かせない点である。この取り組みをどう進めるか。
A正規職員を中心とした体制づくり
公立病院で直営を続ける焼津市立総合病院は、正規職員が核となる班体制が充実しており安定した業務が行われている。過去直営時の5名程度の正規職員数をさらに充足した人数にする必要があるのではないか。
B臨時職員の処遇改善
早朝勤務、正月勤務などを伴う病院給食業務は、他臨時職と比べ重労働であり人が集まらない最大の原因である。従来と比べた処遇改善が必要と考えるがどうか。
(2) 直営に向け、人員の確保が最大の課題であると考えるが、市当局としてはどう関わっていくか。
(3) 委託は万能ではないという事が今回の事態で判明した。給食業務だけでなく病院事務職も委託料の値上げを業者から求められ応じざるを得ないあり方が正しいかどうか。公的性格の強い業務は基本的に市が責任を持って運営すべきではないか。
標題3:全世代型社会保障“改悪”に対し市民を守る藤枝市に
消費税増税の口実として「全世代型社会保障制度」の構築が言われ続け、当初は幼保無償化や高等教育無償化など「充実策」が前面に出されていたが、増税後は遠慮はいらないとばかりに給付削減の改悪メニューを次々と打ち出している。これ以上ないと言った厳しい改悪内容に対し、現場の関係者や有識者だけでなく自治体からも制度の見直しを求める声が相次いでいます。
1:年金〜マクロ経済スライドによる基礎年金3割カット。給付額7兆円の削減
2:医療〜75歳以上の窓口負担1割から2割へ、受診時定額負担の導入、市販薬品と同一成分を含む薬剤の保険給付外し
3:介護〜ケアプラン作成の有料化、補足給付の対象の絞り込み、要介護者への総合事業への誘導(新設交付金、弾力化)
4:国保〜法定外繰り入れ実施に対する新たな自治体向けペナルティ実施
5:地域医療構想〜急性期病院の更なる厳格化、過労死ライン2倍の残業を認める「医師の働き方改革」
6:保育〜土曜保育の対する保育園への予算削減
こうしたあらゆる世代に痛みを押し付ける改悪に対し、自治体として提言や独自施策など実施する手段は講じられるのではないか。