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質問通告内容

会議名
令和3年藤枝市議会定例会9月定例月議会
質問日
令和3年9月7日
区分
一般質問
議員名
平井登 (志太創生会)
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内容

標題1:大雨による災害から住民を守るために
〜防災情報の整備強化と避難対策の万全化について〜

 昨年7月の長雨、そして本年8月の長雨は、線状降水帯を伴う停滞前線によるもので全国各地に様々な水害を発生させました。日本特有の春雨、梅雨、秋雨といった四季を彩り、人々の生活を潤し、農作物の生育にも欠かせない恵みの雨とは違った、人間の営みに近因する地球温暖化がもたらす異常気象の一つと云われています。
 この線状降水帯による長雨は、浸水、土石崩れ、洪水等となって同時多発的に牙を剝く豪雨災害を引き起こしますが、今後ますます頻発化、激甚化することが予想されています。
 さて、令和3年度重点戦略事業として「危機情報伝達体制の強化」と「水害避難行動啓発の推進」がありますが、今9月議会補正予算においても新たに「土砂災害版マイ・タイムラインの促進」事業が追加されています。いずれも本市の地勢や居住環境等の災害リスクを勘考した市民の命と身体、財産を守るためのたいへん重要な防災対策であり、一日も早く施行・運用されるよう期待するところです。
 そこで、以下4項目の質問をとおして、これらの重点事業が市民の防災意識の向上や避難行動の改善にどのように作用し、来る災害に備えていけるのか、その実効性と信頼性を確かめていきたいと思います。また、本年7月初めの大雨の際に発令した「避難指示」の評価についても、北村市長及び担当部長のご見解を伺います。

(1) 防災情報は近年急速にデジタル化され、中心的役割を担っていた同報無線の性能も向上し聞きやすくなりました。また、令和元年度に光ファイバー網が市全域までカバーされたことでインターネットを通じた情報発信に拍車がかかると同時に携帯型端末スマートフォンの全世代への普及によって情報到達度は飛躍的に高まりました。併せて、保有者がいつでも、どこでも必要な防災情報を得られることも可能となっています。こうした日進月歩のデジタル情報環境を最大限活用する防災対策について、重点戦略とした「危機情報伝達体制の強化」における2つの事業への質問と関連する提案について伺います。
 @「危機情報伝達事業」が市民にどのように寄与していくのかを、居住者と当局を含めた防災組織体制のスキーム(体系)でお答えください。

 A「水防対策情報受信事業」が市民にどのように寄与していくのかを、居住者と当局を含めた防災組織体制のスキーム(体系)でお答えください。

 B普及著しいスマートフォンを有効手段として、「わが家のハザードカルテ」や「マイ・タイムライン」のデジタル版アプリの導入を図られたらどうでしょうか。居住地区ハザードマップ、気象情報、GIS等をコンポーネント化し、市民はそれらを判断材料に入力フォームから作成して保存。災害事象に応じて的確な避難行動を導く、実用性・実効性の高い簡便なアプリは防災力向上の切り札になると考えています。既に本市と災害リスク環境が似ている広島県や東京都等で運用されていますが、技術面、財源面等の課題も含め実現の可能性を伺います。

(2) 「指定緊急避難場所」「指定避難所」等は、災害種別(地震・洪水・土砂災害・大火災)の受け入れ可否、収容人員、施設のどこ(教室・仮設テント等)に避難するのかについて明確に分かりやすく表示し、徹底した周知の必要があることが指摘されています。現在、その策定と更新作業に取り組まれているようですが状況を伺います。

(3) 「指定緊急避難場所」「指定避難所」は、地区交流センターや小中学校等を指定されていますが、特に中山間地域においては避難距離や避難時間面でリスクの高い集落が散在しています。また、施設収容人員も不足が懸念されている地区もありますので、公共・民間を問わず利用の可能性がある施設は対象にされ確保を図るべきと考えますがご見解を伺います。

(4) 本年5月20日に施行された『改正災害対策基本法』により、大雨警報、土砂災害警報、洪水警報等と併行して、段階的に発令されていた警戒レベル4の「避難勧告」と「避難指示(緊急)」が「避難指示」に一本化されました。これにより避難のタイミングが明確化されるとともに警戒レベル5「緊急安全確保」の避難行動との違いも分かるようになりました。
この『改正災害対策基本法』に基づき、本年7月2日の大雨の際に発令した「避難指示」については、指定避難所へ避難した住民は市全域で僅か20数人と聞いています。この時の「避難指示」をどのように評価され、併せて浮き彫りとなった課題についてご見解を伺います。
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