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質問通告内容

会議名
令和3年藤枝市議会定例会9月定例月議会
質問日
令和3年9月8日
区分
一般質問
議員名
大石信生 (日本共産党)
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内容

標題1:直ちに改めるべき情報公開の問題点

 我が国の情報公開制度は 1982年、山形県金山町の情報公開条例から始まって全国に急速に広がり、国民の「知る権利」の高まりを背景に、前進してきた。
 しかし逆流もあり、安倍政権下で誰もが知ることとなった森友・加計・桜問題のように、行政側に真実を隠さなければという思惑が出てきた時に、制度はゆがめられ、後退が起こっている。
 本市においても、大きな問題になった病院患者給食民間委託問題の中で、市民の知る権利がゆがめられるという問題が起こった。
 およそ3年半に及ぶ全市民的な運動に発展した患者給食の民間委託問題は、市立病院及び市当局が、(いろいろあったが)、最終的に素晴らしい回復力を発揮し、委託前よりもはるかに優れた到達点を獲得してきたことで、市民の信頼を大きく高めた結果となった。
 一方、この市民運動の過程では、本市の情報公開のあり方が、重要な理論問題として問われ続けたことも事実である。卒直に言って、市民の運動によって本市が持つ情報公開の弱点があぶりだされ、そしてこちらの方は素晴らしい回復力とはいかなかった。現状は、裁判所と藤枝市情報公開審査会の双方から、それぞれ重大な指摘を突きつけられているにも関わらず、問題は一向に解決されようとしていない。この怠慢を許さないことが現時点で最も大事であり、これを正す責務は議会に課せられていると考える。

1 「情報公開審査会議事録」は、公開されるべきではないか。
 この問題で、市は、2連敗(@裁判所の判断 A藤枝市情報公開審査会の答申)を喫していると考えるが如何か。
(1) 1回目の敗北。(裁判所の判断)
 事の発端は、2016年(平成28年)10月15日にさかのぼる。民間委託への市民の反対運動はすでに始まっていたが、10月15日というこの日は、第1回患者給食委託業者選定のための公募型プロポーザルの締切日であった。ところが応募ゼロという仰天の事態が起こり、それがその日の途中でわかってなにより驚いたと思われる病院事務部が、事もあろうに締切日の当日に(まだ締め切りが終っていない期間内であるにもかかわらず)受注の本命と目されていた潟Vダックスを病院に呼んで、続いて他の4社とも後日相次いでヒアリングを行い、これが第2回目の公募型プロポーザルにつながったことから、市民側がこのヒアリングの中身を知りたいと開示請求をしたことから始まった。
 当局は最初「文書は存在しない」と非開示決定をしたが、市民側は、あり得ないと行政不服審査請求をおこない、その結果、審査会に促された形で、当局が渋々開示したのは、「元の文書」とされたものから5社とのヒアリングの実施日を全部削った文書を作って急いで出してきたのであった。潟Vダックスとのヒアリング実施日は10月15日であり、病院事務部はここをなんとしても隠したかったのだと思われた。世間ではこのように文書を書き換えて公開することを「改ざん」と呼ぶ。さらにこの「元の文書」なるものも、実は「元の文書」などではなく、市民側から開示請求された当日に公開用に慌ててでっち上げてきたもので、それはその後8か月に及ぶ藤枝市情報公開審査会の審査で「二つの文書」と認定され、つまりヒアリング実施日を入れた「元の文書」と、ヒアリング実施日を削った「修正文書」この両方が、ともに開示請求日に作られたと判明し、藤枝市情報公開審査会は、「元の文書」がある以上こちらも開示すべきだという答申をせざるを得なかった。このあたりに藤枝市情報公開審査会の苦々しい思いと、市への精一杯の忖度が、私には伝わってくる。
 この当局の公開の手法をめぐって、市民側が市議会に「市における適正な文書管理と情報公開の徹底を求める請願」を出してきたのは、当然のことであった。

 更に、これら文書の「修正」は、「改ざんではなく、修正前後の文書の内容に齟齬はない」という驚くべき藤枝市情報公開審査会の答申が明らかになるに及んで、「審査会は一体どんな審査をしたのか」という市民側の疑念がおこり、審査会議事録開示請求にまで発展した。そして更にさらに、審査会議事録が非開示決定とされたことで、この非開示決定をめぐって市民側から裁判が提起されるところにまで発展したのである。
 裁判の過程で裁判官が(藤枝市情報公開条例は)「国の条例の上乗せ条例であり、法律の目的を阻害するような解釈、運用はなさるべきではない」(資料1)との考えを示したことで、これを受けて、市は、藤枝市情報公開審査会議事録を証拠として裁判所に提出した。ご存知のように裁判は公開だから、被告である市が裁判所に証拠として提出した議事録は、直ちに原告の手にわたることになり、原告は裁判の目的が達成されたとして裁判を取り下げた経過がある。改めて聞くが、市当局はこの裁判所の判断を、どう受け止めたのか。市が裁判所の判断を受け入れ、これに従ったということは、市の完敗を意味するのではないか。市長の見解を伺う。

(2) 2回目の敗北。 (藤枝市情報公開審査会の答申)
 ところが藤枝市情報公開審査会議事録を裁判所に言われて公開をしたのに、その後の請求で、またしても審査会議事録を非開示とする決定を市が行い、(資料2) 唖然とした市民側は、藤枝市情報公開審査会に、直ちに不服申立てをおこなった。その結果として、2021年(令和3年)7月5日藤枝市情報公開審査会は、市の非開示決定は「妥当」と答申したものの、妥当としたのは藤枝市情報公開条例第24条の規定に沿ったものであり、しかし、この第24条そのものにじつは問題があることを示唆して、次のように述べている。(資料2) 「ただし、実施機関は、藤枝市情報公開条例と情報公開・個人情報保護審査会設置法との関係を精査し、必要があると認めたときは、藤枝市情報公開条例第24条の規定について速やかに適切な例規上の措置を検討すべきである」。これは、じつに重大な答申である。私の主観だが、藤枝市情報公開審査会は市民側がどこまでも追求してくるのでこのあたりから少し本気になったように思われる。そこで伺うが、市は藤枝市情報公開審査会の答申をどう受け止めたか。答申に従って市条例と上位法である国の法律との関係を精査したか。その結果「必要がある」と認めたか。速やかに適切な例規上の措置を検討したか。じつは答申に対して、何もしてこなかったのではないか。お答えください。
 では藤枝市情報公開条例第24条のどこが問題か。改めて検証したい。
 第24条 (調査審議手続等の非公開) 「第18条の諮問に応じ審査会の行う調査審議に係る手続及び公文書は、公開しない」。
 この条文のうち「及び公文書」という文言を削除すべきではないか。これに関連して「等」も削除が必要だと思うがどうか。この個所は、上位法である国の法律にこれに該当する規定がないのではないか。上位法は次のようになっている。
 「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」
 第32条(調査審議手続きの非公開) 「審査会の行う調査審議の手続きは、公開しない」。
 公開しないのは「手続き」のみであって、公文書すなわち議事録の非公開は国の法律にはない。条例は法律の範囲を超えてはならないのであって、非公開は「法律の目的を阻害するような解釈、運用」に当たると裁判官も指摘したではないか。なぜなら情報公開問題で市民が不利益を受けたときの救済機関である情報公開審査会は、暗闇の中におかれるのではなく、どこから見ても公明正大でなければならないからである。情報公開の元締めが、コソコソやって良いわけがない。志広組の条例にも、この規定はないのではないか。ついでに言えば、合併前の旧岡部町の条例にもこの規定はなかったのではないか。市は、第24条の修正案を、市議会に提出する用意があるか。

2 業者とのヒアリング記録をめぐる反省点は、適切に総括されたか。再発防止措置は、どのようにとられているか。
 再発防止のポイントは「公文書とは何か」この命題に対する理解を深めることだと考えるが如何か。
 卒直に言わせてもらえば、この点に関して執行部側の理解は不十分であり、この不十分によってこれまで問題が繰り返されてきたのではないか。
 藤枝市の情報公開条例は、松野市長の時代、平成13年2月議会において、旧条例を全部改正した。先ほどの24条問題はあるが、全体として画期的な条例に生まれ変わった。公開対象は「何人も」に変わり、何よりも「公文書とは何か」が大きく変わった。すなわち旧条例では公文書とは「決裁文書」であったが、新条例では、公文書とは「職員が職務上作成し、又は取得した文書」となったのである。従って「職員が職務上作成し」たものであれば、政策検討中の文書も含まれるわけで、まさに画期的な条例となったわけである。さらに「第1条(目的) この条例は、市民の知る権利を尊重し、公文書の開示を請求する権利を明らかにすることにより、市の保有する情報の一層の公開を図り、市の諸活動を市民に説明する責務を果たすことによって、市政の公正な運営及び市民参加による開かれた市政の実現に寄与することを目的とする」と高らかに謳い上げている。(市民運動はこの目的を実現する立場で行われた)。この条例を市政のすべてに貫き、職員に徹底する用意はできているか。

3 藤枝市情報公開審査会の議事録について
 現在、議事録は「要点記録」(資料3)であり、これを「全文記録」に改めるべきではないか。市民が開示された要点記録による議事録を見てどんな審議が行われたかわからなかったという。藤枝市情報公開審査会の議事録は、@公開されること。(2)審議の内容が詳細に分かること。つまり市民による検証にさらされてこそ、初めて真の民主的な機関となりうるのではないか。
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