質問通告内容
- 会議名
- 令和4年藤枝市議会定例会6月定例月議会
- 質問日
- 令和4年6月15日
- 区分
- 一般質問
- 議員名
- 平井登 (藤のまち未来)
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内容
標題1:新規就農サポート事業の取組状況と今後の戦略について
農業者の高齢化と後継者不足等により本市農業の衰退は著しく、令和3年3月に改正された『藤枝市農業農村振興ビジョン』の中でも、市内の農家数、後継者数、経営耕地面積、農業産出額等がこの20年間で激減していることや、農地の維持管理の困難・耕作放棄地化の拡大が深刻な状況になっていることを「農林業センサス」の調査データを典拠に報告しています。
このたいへん危機的な状況を踏まえて同ビジョンでは、今後目指すべき方向性として、本市の魅力を一言で表現した「ほどよく都会、ほどよく田舎」に磨きをかけること、つまり都市部と農村部のバランスの取れた発展を図っていく必要性を唱えており、そのための基本目標として、“「農業・農村が持続的に発展するまち」の実現”を掲げています。温暖で多彩な作物の栽培が可能な環境を活かし、本市農業を未来永劫に発展させるためには、担い手それも意欲あふれる若手農業者の育成と確保が最重要課題であり目標であることを諭しています。そこで、現在取り組まれている事業や今後の戦略・施策について、北村市長及び担当部長に以下3点質問いたします。
(1) 令和3年5月にスタートした「ふじえだゼロから農業エントリー制度」の運用状況(PR・申請数・認定数・耕作地提供など)を伺います。
(2) 農水省の「農業次世代人材投資事業」が改定され令和4年度から施行されましたが、従前の実績と課題を踏まえ、本制度をどのように活用されていくのか伺います。
(3) とくに就農希望者の募集や受け入れ体制(耕作地提供、営農指導、農機具・資材の提供、移住定住対策など)の充実がポイントになりますが、本市として独自性のある戦略・施策を練られているのか伺います。
標題2:鳥獣被害対策の進展状況と喫緊の課題について
標題1で引用した『藤枝市農業農村振興ビジョン(令和3年3月改正)』には、現状の問題・課題を踏まえて、目指すべき方向性と基本目標及び基本方針を明示した上で、具体の施策を「数値目標」と「主な取組」を挙げて説明しています。この簡潔で分かりやすい本ビジョンの構成は課題解決に向けて、執行当局の本気度を“見える化”していると評価しています。
さて、具体の施策の最後に「鳥獣被害防止対策の推進」があることから、本市農業の衰退要因に鳥獣被害によって営農意欲が減退していることを再確認するとともに、被害防止対策に苦慮されている農家や、猟友会をはじめとした有害鳥獣の捕獲活動に従事されている捕獲者に対し、さらなる支援と合理化の必要性を訴えたいと思います。
山地にある茶園や樹園の耕作放棄と放置竹林等により里山の荒廃は著しく、年々有害鳥獣の棲息エリアは拡大しています。中でも農作物に最も被害を与えているイノシシの被害防止対策は引き続き重要でありますが、最近とくに農家や捕獲者を悩ませているのが、サルの群棲と捕獲できないニホンカモシカの繁殖で、大きな被害をもたらし問題となっています。
そこで、以下6点について、今後の対策等を北村市長及び担当部長に質問いたします。
(1) 「鳥獣被害対策実施隊」が平成30年(2018年)4月に設置されてから4年目を迎えましたが、活動状況及び成果と課題を伺います。
(2) イノシシの「豚熱(CSF)」感染状況と今後の見通しを伺います。
(3) 花倉地先の市有地に建設された有害鳥獣減容化施設の供用から1年を経過していますが、これまでの稼働状況(個体種・処理数・受入曜日・追加工事など)を伺います。
(4) 害獣捕獲、被害防止対策に役立つ、GPSやIoTの活用状況と今後の導入計画を伺います。
(5) サルの群棲及び被害が深刻化していますが、現在仕掛けている「囲いわな」の効果と課題を伺います。
(6) 特別天然記念物のため捕獲が禁止されているニホンカモシカが頻繁に目撃されていますが、被害等の申告状況及び対策について伺います。