質問通告内容
- 会議名
- 令和4年藤枝市議会定例会6月定例月議会
- 質問日
- 令和4年6月15日
- 区分
- 一般質問
- 議員名
- 石井通春 (日本共産党)
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内容
標題1:市民に説明できない「原子力災害広域避難計画」を再稼働の口実としないように
浜岡原発事故を想定した本市の避難計画が3月に決定している。事故の際に、14万5千人の市民が神奈川県、埼玉県に避難するとしている。
国と中電は、着々と再稼働にむけ準備を進めていく中、命に係わる問題である計画の中身と実効性が問われることになる。
1:避難手段として自家用車(運転できない人は市内指定避難場所まで移動しバスで避難、入所者入院者などは東名PA等まで救急車等で避難しUPZ外の施設に避難等)示されている。
浜岡原発が事故を起こしているということは大地震大パニックが起こっているという事だ。東名も新東名も通行止に決まっているが、どうやって移動するのか。バスのチャーターの見込みはあるのか。避難退避時検査場所から圏外まで移動できる手段は保てるのか。
2:シミュレーションでは事故後30分強で放射能が藤枝に降りかかる。御前崎、牧之原等(PAZ)圏内の住民の避難が終了するまで、本市を含めたUPZ圏内住民は屋内退避を強いられるが、大パニックの際にそれが可能であるのか。
3:本年度からこの計画に基づき各地区で避難訓練をするとしているが、全市で避難を強いられる災害時に各地区での訓練が有効か。
4:この計画は再稼働を進めたい国が自治体に半ば策定を強制したものである。市長の立場は「国、中電が定める安全対策があらゆる角度から万全であると合理的に検証される」事が再稼働の条件の一つとしているが、本計画はこの条件を到底満たしていないのではないか。
標題2:給食センターの統合
主役である子どもたちの立場がいかされているか
現在、市内3か所(北部:稲葉、中部:緑町、西部:大西町)にある給食センターの統合が進められている。
市は、昨年7月16日に、「基本構想」「基本計画」策定を葵区の池田建築設計事務所に委託し、このほど両計画が議会に示されている。
これに基づく「2センター数の決定」では、2センター方式を採用し、老朽化を理由に北部、西部は閉鎖し、現在の中部の真向かいに10,000食提供能力を持つ(初期稼働時は6,500食)新センターを建設としている。
1:学校給食の主役は子どもたちである。センターの大規模化は下記の点で明らかな逆行がある。下記の点で今計画策定時にどのような検討がされたか。
@地産地消からの逆行、自ら定めた地産地消条例との整合性
地元食材を使った給食を推奨しておきながら、大規模化による大量食材調達の逆行。上位計画である総合計画との位置づけが示されているが(現在の学校給食の地元食材利用率38.6%から2025年に40.8%を目指す)実際この大半は県産米が占めており地産地消条例に示されている「市内農産物等を市内で消費する」点の具体的な検討。
A市中心部にセンターを置くことで、稲葉や瀬戸谷、大洲などの学校は搬送距離が延び、その分冷めてしまう。子ども達に暖かい給食を食べさせたい点での検討。
B栄養士の指導や紹介の下での地元食材を使う、残食を少なくする、という「食育」の観点での検討。
2:市民の意見を聞いてきたか。
このような大きな問題に対して、基本構想や計画を委託に頼り、出来上がった後にパブリックコメントを実施するという姿勢は、市民の意見を聞きながら進めてきたといえるか。
3:新センターはなぜ10,000食規模か。
現在、食数は12,000食強である。中部が6,300食の供給能力があるので新センターは同規模で事足りるはずだが、10,000食規模としている。一方で、コスト削減を言いながらなぜこの規模か。新センターが稼働する令和10年には少子化により食数10,000食を掲げているのは、将来1センターにすると言われても仕方ないのではないか。
4:学校給食の無償化を。
学校給食は食育であり義務教育は無償の原則に基づくもの、給食費未納による子どもの選別を行うべきでないこと、少子化人口減対策として有効な手法であること、無償化を実施している他の自治体のこのような立場で本市も検討をすべきではないか。