質問通告内容
- 会議名
- 令和5年6月藤枝市議会定例月議会
- 質問日
- 令和5年6月13日
- 区分
- 一般質問
- 議員名
- 石井通春 (日本共産党)
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内容
標題1:介護タクシーの復活を
市内田沼に在住する車いす生活の一人暮らしの方から相談を頂いた。以前、介護保険制度における介護タクシーを利用して市立病院に通院していたが、事業者が撤退したため、合計430円の利用料が約4倍もの1680円になったという事である。
その為、週一回の通院を月一回にせざるを得ない、医療が必要なケアプランの作成が出来ないなど、命に関わる問題となっている。
一方、タクシー業界にとっても、運転手不足の上に、介助を(車いすからベットへの移動など)必要とする有資格者を求められる事、軽自動車(車いす搭載可能)のタクシーは認められないことなど、採算性が取れない事から撤退を余儀なくされている実情もある。
1:同様の声は他の市民からも複数寄せられており、ニーズが高いと思われる。これまでの介護タクシーの利用実績はどうであったか。
2:民間だけに頼っている状況では解決できない問題であり、行政がテコ入れ等を行わなければならない。さらに介護保険制度のみでは解決できず、地域交通等行政全体の取組の観点からも市民のニーズに応えるべきではないか。
標題2:行政のデジタル化で市の課題は解決するか
自公政権が進める「デジタル社会」に、本市は前のめり的に「行政のデジタル化」を進めている。情報技術の発展をどう活かすかは、行政が主導的に検討すべきであるが、これまでの経緯と今後の構想を見る限り決してそうなっておらず、本来の住民自治からは程遠いものになっている。この路線を継承していくかどうかを主軸に問うものである。
1:デジタル社会のパスポートとされるマイナカードについて
利便性の向上、誰もがデジタル社会の恩恵を享受する等述べて取得を推進しているが、マイナポイント獲得の際の行政の混乱、現時点でも相次ぐ情報漏洩という行政の内容の議論が必要ではないか。
2:デジタルによって便利になる反面、その危険性(情報処理の不可視性、コンピュータが出した結論が正しいかどうか人間が確認できない。情報処理の集積検索の容易さ、国家が個人情報をつかむこと。情報の模倣のたやすさ、他人の情報のなりすまし。デジタルを利用した匿名性、ネット上の誹謗中傷など。デジタル機器の故障、復旧に長時間かかる)に対し、市はどれだけ検討しているのか。
3:新しい技術の発展には、それに対応するルールが必要だが、デジタル自治体には、そのルールがあるのか。
4:地方へのデジタル化を進めるツールとされる「デジタル田園都市国家構想」は、8年前の地方創生をバージョンアップさせるとしている。
(1) 地方創生は、合計特殊出生率1.42(2014年)を1.6(2020年)、1.8(2030年)にする、東京一極集中の是正、東京圏への転入超過96524人(2013年)をゼロ(2020年)にする二大目標を掲げたが、実績1.3(2021年)98005人(2020年)と政策的に全くの失敗であったのではないか。
(2) デジタル田園都市国家構想(2022年6月閣議決定)は、「地方の社会課題を解決し、魅力を向上させることを通じて地方活性化を図る」「地方の魅力そのままに、都市の利便性を享受することが可能となる」として、バージョンアップさせる手法にDX(デジタルトランスフォーメーション)を掲げている。本市を含め、地方の大きな課題となっている(1)についてDXがどう解決できるというのか。
(3) 今後、市が策定する「デジタル総合戦略」は従来の総合戦略(まち、ひと、仕事)の枠組みを踏襲するものであるが、全ての項目をDXと関連させるものである。地方自治体は交付金を確保する事が主な目的となるが、仕事を作るのは中小企業DX伴走型支援、人の流れを作るのはオンライン関係人口創出の拡大など、自治体の工夫の余地がデジタルに特化したもの以外の選択がなくなる。行政の主導と言えるものとするためにどう策定していくのか。