質問通告内容
- 会議名
- 令和5年9月藤枝市議会定例月議会
- 質問日
- 令和5年9月7日
- 区分
- 一般質問
- 議員名
- 石井通春 (日本共産党)
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内容
標題1:河川の草刈り、事実上の重労働の強制の改善を
河川の草刈りは、管理者である行政の責任で行うべきという視点で昨9月議会質問した。が、その後も市民から相次いで重労働で参加できない旨の相談を受けている。
前議会で主な到達点は、
1:増額された(900万円から2000万円)自治会への交付金の使途は、これまでほぼ機械購入費に充てられていたものを、草刈り業者への作業委託の負担も可能である事。増額だけでは解決につながらないので、実施困難な場所については行政による実施への切り替えが可能という周知をする。
2:回覧板での参加確認など、事実上の強制となっている実態については、町内会と県と市からなる「藤枝市河川環境保全対策協議会」で若い人など新たな組織などによる実施等協議する。
しかし、実際は、今年も去年同様ほとんど変わらず、状況の変化に至っていない。特に、夏場の実施、出不足料の徴収など、重労働と事実上の強制参加への不満が強い。
改めて、管理者は行政であるという視点に立ち、状況の改善を進めていくべき問題ではないか。
標題2:市のマイナンバーカード推進姿勢の転換を
(1) 本市のマイナカード推進姿勢の転換を
市は国と一体となって、マイナカード普及拡大に力を入れてきた。相次ぐ情報漏洩、それに対する国の無責任ぶり、医療現場の声を無視した紙の保険証の廃止など、7割以上の国民が制度そのものに不信をもっている。普段、政府寄りの記事が目立つ「読売」「産経」までも、一旦立ち止まっての検証を求めるに至っている。
私は、これまでも何度か市の推進姿勢を問うたが、市は「利便性の向上、全ての国民に行き渡させる」等、述べてきた。最新の答弁は「いつでもどこでも平等に負担がなくサービスを受けられる事を目指しており、マイナカードはそれを実現するための重要なツールである。今後のデジタル社会において、市民の暮らしを豊かにしていくものであり、今後も国の政策と連動していく」(4月議会)というものである。
現在の市民感情とかけ離れていないか。その後の情報漏洩等を巡る状況があっても上記の理由に変わりはないのか。
(2) 総点検は総点検であるか
情報漏洩は、マイナポイント普及拡大を急速に進めたから発生している。税、社会保障、雇用など既に29項目においてマイナポータルの活用が実施されており、膨大な紐づけ作業を行う過程で起こるべきして起こったものである。
市区町村関連は15項目だが、マイナンバーの紐付けのみならず、電子証明証の発行番号と保険証等の番号との紐づけなど、あらゆる過程で同時多発的にミスが起きており、9割の市民がカードを取得しているので膨大な作業となる。
期限付きで行えないとデジタル庁は認めていながら、“総点検”と言っており、最近は自分で点検するのが一番いいと言い出す始末である。本市の総点検は、総点検なり得るのか。
(3) 国民皆保険制度は維持できるのか
情報漏洩同様に国民の不信を招いているのが「紙の保険証の廃止」である。マイナ保険証による本人確認が出来ず誤った処方箋が発行されたり、カードの誤登録など資格確認作業に追われる医療現場から多くの反対の声が上がっているのにもかかわらず、現段階では従来通り来秋廃止の方針である。代替措置として、有効期間5年以内の資格証を発行する事で措置するとしているが、国民皆保険制度(保険者は被保険者に保険証を届ける事が義務)は将来にわたり維持できるのか。
(4) マイナカードによって職員にどれだけ負担がかかっているのか
保険証の廃止に伴う資格証発行(国保年金課)をはじめ、マイナカードによって自治体職員は無駄な作業を強いられている。戸籍に個別識別機能を持たせる事により全市民の戸籍にフリガナを付す作業(市民課)が既に決められており、今後も、母子健康手帳、医療費受給者証とのマイナカードの紐づけを実施する事が閣議決定されている。「デジタル自治体のパスポート」などと言いつつ、これまでのやり方で何の問題もなかったのに、マイナカードによってやらなくてもいい作業を強いられており、その膨大な量から過労死を招きかねない。
一旦立ち止まる事すら拒否し、強引にカード普及を進める国に対し、職員の立場で、従来の市の推進姿勢は再検討すべきではないのか。