質問通告内容
- 会議名
- 令和5年11月藤枝市議会定例月議会
- 質問日
- 令和5年11月29日
- 区分
- 一般質問
- 議員名
- 大石心平 (藤新会)
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内容
標題1:市内の放置竹林について
本市は現在市内各所に多くの竹林を擁しています。竹はその成長の早さ、繁殖力の高さから場合によっては1日に1メートル以上成長する事がありその地下茎も1年で1〜3メートルも横に広がる事もあります。また竹の根は地中深くまで伸びないため、一般の森林よりも保水力が低くなります。近年様々な要因から間伐などの管理がされなくなった事で増えている放置竹林は全国的にも問題となっています。
放置竹林の抱える問題として一般的に知られているものであり最も危険であると考えられるものは「土砂災害を引き起こす危険性を孕んでいる」という事です。通常の森林では木が根を深くはる為雨が降っても土をしっかりと支えるのに対し、竹は根を浅く広くはるといった事もあり雨が降ると竹林ごと斜面を滑り落ちる危険性があります。本市内の竹林は急傾斜地にあるものも少なくなく決して無視できない問題と考えられます。また竹の葉は腐敗速度が広葉樹などと比べると遅く、そのため成熟土壌の発達が殆どなく表土の保水力も貧弱になりがちで表土の流出に繋がるといった事もあります。昨年9月の台風15号の際に現地へ向かうと、急傾斜地の竹林から流れ出た土砂による民家への被害や土砂崩れといった被害を確認するといった事がありました。近年の大型の台風や線状降水帯の発生といった事を考えれば対応は急務であると感じます。
また放置竹林は人による管理がされない事により野生動物の絶好の住み処となってしまう事もあります。猪などの野生動物が住む事で近隣の畑や耕作地を荒らし農作物に対する被害が増える事も考えられます。
本市でもこの放置竹林の拡大防止を図る為の事業とし、市内の放置された竹林の林種転換を推進する為の「藤枝市竹林対策事業費補助金」の交付を行なっていますが、これについて以下の3項目を伺います。
1,現在本市内で放置竹林とされる民有地の面積は平成17年の藤枝市竹林対策事業費補助金交付が始まってからどの様に推移しているのか伺います。
2,4年前の令和元年11月定例会において藤新会の深津議員の一般質問の中で『補助金交付の際「林種転換する場合に限る事」「5年の管理協定」といった条件は厳しいのではないか?この条件を見直す考えはあるのか?』との問いに対する当時の産業振興部長の答弁に『県の同様の補助制度「森の力再生事業」において対象外である地域についても利用できる事、県の事業の条件が保管期間10年である事に対して5年である事で本市独自のこの制度は利用しやすいと考える』との旨がありましたが、これまでの利用者及び申請者から条件の緩和に対する要望等なかったか伺います。
3,令和元年より国から都道府県及び市町村に対し譲与されてきた森林環境譲与税があり、これは「森林整備及びその促進に関する費用」に充てる事とされています。森林環境譲与税の本市への譲与額については令和元年から2年にかけて112.5%の増、令和3年から4年にかけて31.3%増と令和元年の約1300万円から令和四年の約3600万円へと多くの自治体の例に漏れず年々上がっています。これは譲与額の都道府県よりも市町村への割合が徐々に引き上げられている為であり、来年度もこの割合の引き上げにより本市への譲与額は増える事が予想されます。本市における森林環境譲与税の使途としては意向調査と主には山地災害防止事業としての私有林整備となっています。この枠組みの中に放置竹林対策事業費補助も盛り込む事で制度の拡充をする等のお考えがあるか伺います。