質問通告内容
- 会議名
- 令和6年9月藤枝市議会定例月議会
- 質問日
- 令和6年9月10日
- 区分
- 一般質問
- 議員名
- さとうまりこ (日本共産党)
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内容
標題1:危険な暑さから、子どもをどう守るか
(1) あまりに暑い夏。この暑さのなか、宮崎県で震度6弱の地震を受けて南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表された。
普段からの対策を点検せよとのことであったが、暑さの中での避難生活を考えると、熱中症による命の危険が予想される。本市の指定避難所となっている学校体育館には、空調設備がなく、市民から心配の声が上がっている。体育館は、子どもたちが普段使う場所でもあり、近年では5月から10月になってまで、気温30度を超えるような日がある。危険な暑さに備えて、対応を急ぐ必要があるのではないか。
(2) 子どもたちの夏の生活は、危険な暑さのため室内で過ごすことが普通になってしまった。育ち盛りの子どもたちが、ずっと室内にいると、エネルギーを持て余して大騒ぎである。気を紛らわすためにゲームや動画漬けになってしまったり、兄弟げんかを始めたり、四六時中相手をせがまれたりするが、昔のように「プール行っておいで」とも、「外で遊べ」とも言えない。猛暑の日々を、どう乗り越えようか親は頭を悩ませている。
貧困家庭への調査で、夏休み短縮を望む声が6割を超えたとニュースになったが、保護者にとっての夏休みの大変さは特定の家庭だけの問題ではない。仕事を持つ親からも「相手ができず子どもに申し訳ない」と、夏休みの生活について嘆きが聞こえてくる。
子どもの活動を確保するために、各種教室やサマーキャンプなどが賑わうことになるが、多額の費用がかかるため、誰もが利用できるわけではない。都会でも田舎でも、子どもの遊びが少なくなっている。それに加えて、夏は庭先で遊ぶことすら危険な暑さでますます子どもの遊び場が減っている。暑さから子どもを守るためにも、子どもが自分で行くことができる、金銭負担のない、天候に左右されない、集って遊べる場所を増やすことを願って市の考えを伺う。
@島田と焼津には児童館があり、子どもたちの安心できる遊び場となっている。藤枝にも児童館をという要望が上がっているが設置の検討は進んでいるか。
A図書館では、基本的に静かに過ごすというハードルがある。そこで、大人のスペースとは完全に独立した、声を上げてもよい、寝っ転がっても走り回ってもよい、飲食もできるコーナーなどを備えた子どものための図書館について設置を検討しないか。
標題2:官地の草刈りについて、農家の負担軽減を
夏になると、市内のあちこちから草刈りの悩みが聞こえてくるのが定例化している。暑さもあって、草刈りの苦しみは増すばかり。今回は、草刈りについて農家の悩みから質問する。
農地に隣接する官地の草刈りが、農家にとっても大変な負担となっている。草が伸びると、害虫が発生するなど農作物に良くない影響が出るため、ほっておくことはできない。特に田んぼでは、用水路の管理のため手を抜けない。
水田同士が隣あっていれば、草刈りは畔だけになるが、山間部などの狭隘地では、水田の両側や三方が山や堤防の斜面であったりする。斜面では草を刈らねばならない部分の面積が、平らな場合より広くなる。また、草が繁っていると、イノシシが隠れやすく侵入経路となったり、掘り返されて、用水路が埋まってしまったり、土手や堤防に穴をあけられ水害の元にもなってしまうという厄介な問題がおきる。
中山間地ではこういった、平野部より不利な条件に加え、高齢化と過疎が一段とすすみ、少ない働き手に草刈りの作業が集中していく。特に若手の農業者は、高齢化した所有者からあちこちの農地の耕作を依頼されるが、それに伴って隣接する官地である川の土手や堤防の草刈りも、引き受けることとなる。
田んぼをきちんと管理するためには、草刈りは年4回必要である。草が一番伸びる夏の時期も、どんなに猛暑でも休めない。草刈りに必要となる機械や刈刃、燃料などは、以前からの慣習で自己負担となっており、持ち出しとなる。農家には、自分の土地の草刈りもあるので一定の機械は所有しているが、官地の草刈りに時間を取られることが大きな問題である。耕作面積が広くなると、肝心の農地を耕作する時間が圧迫される所まで、周辺の草刈りに手を取られている。草刈りの負担が大きい田んぼは敬遠され、耕作放棄にもつながっている。
農林水産省の「農業・農村の多面的機能」というパンフレットに、農業・農村には、ダム、地下水涵養、生物の多様性、景観、文化、体験を通しての教育、癒しなど多くの機能があると、書かれている。こういった点からも農業を持続できるかは、下流に住む私たちにとっても流域全体の問題でもある。
いかにして、農家に耕作を継続してもらうか、手立てを尽くしていく必要がある。
いま、本市ではラジコン式の大型草刈り機「神刈」の貸し出しを河川愛護団体に行っているが、農家にもこういった大型機械や燃料、刈刃の支給、また作業を担ってくれる人手の確保、資金などを支援できないだろうか。