質問通告内容
- 会議名
- 令和7年9月藤枝市議会定例月議会
- 質問日
- 令和7年9月10日
- 区分
- 一般質問
- 議員名
- 川島美希子 (藤のまち未来)
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内容
標題1:重症心身障がい児・者とそのご家族の支援について
令和2年11月議会で、「重症心身障がい児・者について」一般質問をしました。もうすぐ5年が経ちますが、私たち会派の提言書において毎年、短期入所施設の不足と、親亡き後のご本人の暮らしについての問題提起をさせていただいております。
障がいには、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害などがあります。中でも身体障害者手帳の1,2級で、かつ、知的障害が療育手帳のAであるなど支援の必要性の高い方は重症心身障がい児・者とされています。今回は、全面的な介護を必要とする重症障がい児・者とそのご家族の課題について取り上げさせていただきます。
この5年間、ご家族の願いはすぐに叶うことが難しいこと実感しています。しかし諦められるわけもなく、ご家族と一緒に課題解決に向けて取り組んできました。5年という歳月が過ぎ親御さんたちはさらに高齢となり、徐々に体力、気力共に低下し、お子さんを抱きかかえ、車いすからベッドに移すという行為一つをとっても、在宅時の介護に限界を感じている方もいらっしゃいます。また中には市内や近隣市での施設入所はかなわず、やむなく遠方の施設に入所された方もいらっしゃいます。
近隣市に重度の障がい者向けのグループホームが開設されたとの情報があり、私も同行して見学に伺いましたが、グループホームは共同生活の場であり、常時車いすでの生活で医療的ケアを必要とする重症心身障がい者の受け入れを想定したものではなく、落胆して帰るという日々が繰り返されてきました。
しかしながら、ここにきて少し明るい兆しが見えてきたとの情報も伺っております。そのことも含め、当局の現状認識と今後の課題解決に向けた施策展開の方向性について以下の質問をさせていただきます。
(1)通所施設について
生活介護、いわゆる日中の居場所である通所施設の中でも、医療的ケア児、重症心身障がい児・者の通所可能な施設は、市内では、富水会の「わかふじ」と、藤枝市社会福祉協議会の「ポップライフ」の2か所があります。市内の方はもちろん市外から通う方が多いとのことですが、その利用者数の状況並びにこのサービスの需要と供給の現状認識について伺います。
(2)医療型短期入所について
@ 医療技術の進歩により人工呼吸器や、胃ろう等を使用しながら家庭で生活する医療的ケア児の数は年々増加しています。これに伴い重症心身障がい児・者のレスパイト入所のため、医療型短期入所(ショートステイ)のニーズは高まっています。本市における在宅の重症心身障がい児・者の人数と、利用が可能な短期入所施設数及びこのサービスを必要とする方の利用希望の状況並びにサービスの需要と供給のバランスの現状認識について伺います。
A 富水会が運営するグループホーム「わかたけ」に短期入所が2床ありますが大変人気があると伺っています。令和2年11月議会にて申し上げましたが、人気が高いゆえに毎月1日に電話申し込みは希望が集中しつながりにくく、その上希望日は取りにくい状況がありました。現在はこうした問題点が改善されているのか伺います。
B 令和2年4月から、藤枝市立総合病院に加え、誠和藤枝病院に、ショートステイを1床増やしていただきました。これまで、誠和藤枝病院とショートステイの利用を希望する親御さんとの話し合いを重ねていく中、誠和藤枝病院もショートステイに積極的に取り組む方針があるとの意向があると伺いました。市が間に入って進めてくださったことのことで前進した大きな成果だと思います。これまでの市の具体的な取組みを伺います。
(3)リハビリについて
重症心身障がい児・者にとってリハビリは、単なる「機能回復」だけではありません。関節拘縮や呼吸器の機能低下などの二次障害の予防にも直結します。ご本人の苦痛を軽減し、生活の質を守るために不可欠な支援です。
しかし、現状では専門職や設備が不足し、必要な頻度でのリハビリが受けられない例があると伺っております。重症心身障がい児・者に対応した医療機関や在宅等で、必要なリハビリの提供が充分に行われているのか、現状認識について伺います。
(4)入所施設について
障がい者の入所施設については、国が施設数を規制しているため新規開設が困難であることは承知しています。つばさ静岡は待機者が100人越えという状況であるので入所は難しく、ご家族としては志太・榛原地域で、中でも福祉に力を入れている藤枝市に医療的ケア児・者の利用が可能な入所施設が欲しいという強い希望があることを令和2年11月にお伝えしており、そのとき市長からは「入所施設、ショートステイの受入れ先の拡大が必要な状況です。人材確保、資金など課題があり、施設整備は厳しい状況ではあるが、施設整備を検討される法人に対しては、国の支援を働きかけながら、市も積極的に支援を図ってまいります。」と心強い御答弁をいただきました。
ご家族は重症心身障がい児・者が利用できる入所施設を希望されています。入所施設の必要性について、国、県と共に認識を共有し、課題解決に向けた検討ができないでしょうか。そうした動きの可能性について当局としてのお考えを伺います。