質問通告内容
- 会議名
- 令和8年2月藤枝市議会定例月議会
- 質問日
- 令和8年3月2日
- 区分
- 一般質問
- 議員名
- さとうまりこ (日本共産党)
内容
標題1:学校での生理用ナプキンの配置はトイレへ
コロナ禍において社会問題として浮上した「生理の貧困」に対し、全国で支援が進み、本市においても2023年の2月議会においての質問を機に、公共施設女性トイレへの生理用ナプキン設置が実施されている。月経は女性にしか起きない生理現象であるが、「子どもを産む」という社会の存続にかかわることとして「公的な支えは当然」という共通認識が、この数年で大きく形成されてきたといえよう。しかしながら、日本社会におけるジェンダーギャップは未だ大きいままであり、世界順位は118位と大変遅れた立ち位置にある。女性支援の取り組みの中身が、より当事者に寄り添ったものになっていくよう引き続きの努力が求められている。
(1)教育現場での現状について
本市の小中学校では、既に以前より生理用ナプキンの無償譲渡は実施されているものの、保健室での手渡しで行われている。3年前の一般質問では、「小学校4年生以上の女子児童に対して、急に必要になったときには、保健室に相談に行くよう指導を徹底している。中学でも同様」と答弁があった。また、「保健室でもらうことにより相談の機会としたい」という学校側の考えがありトイレへの設置は進まなかった。その際、子どもの要求は、保健室渡しではなくトイレ設置ではないかと指摘し、子どもの声を聞いて、生理用ナプキンを置く場所を考えたらどうかという議論があったが、その後の取り組みと現状はどうなっているか。
(2)生理用ナプキンはトイレにも設置を
この間、NHKや各地の教育委員会、学校が「生理用品を学校のどこにおいてほしいか」のアンケート調査を実施している。どの調査でも8割以上がトイレへの設置を希望している。市内で市民団体が中学生に実施したアンケートでも同様でトイレに置いてほしいというのが多数であった。子どもの声にこたえて、保健室だけでなく各トイレへの設置を実施してはどうか。
標題2:学校給食費の無償化を
国民の声が政府を動かし、公立小学校の学校給食では、児童一人当たり月額5,200円の補助が4月より実施される。義務教育9年間で子一人につき50万円以上であり、子育て世帯への大きな支援となる。
2023年度の文科省の調査では、県別の小学校給食費の月額は、滋賀県が最低で3,933円、最高の福島県で5,314円、その差は1,381円、全国平均は4,688円。(藤枝の給食費は月額約4,729円で全国平均より月に41円のプラス)。地域間の給食費の差も大きいが、3割を超える自治体が無償化を実現している一方で、未実施の地域もあり、全国の子どもたちが一律のサービスを受けられる状態にはなっていない。
日本の学校給食は、単なる栄養補給ではなく、教育の一環として、健康な食生活や食習慣を養う、学校生活を豊かにする、地域の食文化を継承する場などとして位置付けられている。食育基本法でも地域ごと特色ある質の高い給食を提供していく努力義務が謳われている。このような位置づけを鑑みれば、学校給食は、義務教育の一環として実施義務と完全無償化を実現することが、全ての子どもの権利を等しく守る道筋であると考える。
今回は残念ながら、学校給食法においては、「給食実施は設置者の努力義務」「食材費は保護者負担」のままとなった。しかしながら、国による大幅な補助実現は、矛盾は残しつつ、全ての子どもに向けた権利の保障、ベーシックサービスの方向へ学校給食の在り方を大きく変える新たなスタート地点となるもの。
そこで、本市においても先行する自治体に続いて、学校給食費の無償化を実現するために国の制度を補完することを求めて伺う。
(1)中学生に一刻も早い支援を
中学校給食への補助実施は再来年度以降に先送りされた。最短1年の違いとはいえ中学生の保護者には従来通りの年55,714円の負担となる。物価高騰対応の補助金でこの間の値上げ分は据え置かれるが、同じ義務教育課程でありながら中学校が補助の対象外であることは、中学生の保護者にとっては不合理な格差だ。特に、中学3年生は最後の義務教育課程となり、再来年度以降に給食を食べるチャンスはもうない。
本市で公立中学の給食無償化に必要な経費は約2億6,800万(1人72,624円×3,692人)円、市の一般会計のわずか0.4%である。市民感情は未来を担う子どもたちを社会全体で支えようと大きく変わってきている。地域の子どもは地域で育てるという決意のもとに、ラストチャンスの中学3年生を最優先にして、中学生にも給食費の補助を市独自で国に先行して実現できないか。
(2)政府補助と実費差額分は市が補助して給食費の無償化を
小学校給食に対する政府補助は、一律5,200円という上限がついた。これにより、保護者負担としてきた自治体では、今後は保護者に差額の負担を求めるか、または保護者負担を発生させないために品質を抑えるかを選ぶことになる。逆に、給食費を支援してきた自治体では余裕をもって全額無償が可能となる。上限のある補助制度では、自治体間の格差は解消されない。
本市では、これまで物価高騰による食材費の値上がり分は、政府の物価高騰対応の補助金や市の助成金を活用し、保護者の負担増なく据え置いているが、品質維持のために段階的な値上げがされており、現在の給食費は小学校1食333円、中学校408円となっている。4月以降、小学校給食では、政府補助額月5,200円×11月=57,200円より足りない分は、年額2,740円程度となる。来年度は、補助と実費との差額は物価高騰対応の補助金で賄われるが、その先の補助金が尽きた後はどうなるか定まっていない。中学についても同様である。
この政府補助と実費との差額を誰が負担するかについてだが、既に多くの自治体が無償化を実現していることや、政府補助で必要額が大幅に減額していることを踏まえれば、本市が負担することは十分可能である。今後の給食費の負担の在り方について、補助金の有無に左右されるのではなく市が全額負担していくことはできないか。
(3)非喫食児童への対応はどうなるか
公立校においても、アレルギー等の疾患、体質、不登校、宗教など、様々な理由で給食を全部または一部喫食していない児童がいる。新制度では公立校に在籍している児童数に基づいて交付金を受け取ることができるため、そのままでは非喫食児童の分の食材費は、他の児童の食材費として消費されることになるが、この対応は均衡を欠く。諸事情で給食を食べていない子の分の食材費についてはそれに見合う額を何らかの形で給付すべきと考えるが、どのように対応するか。
(4)よりいっそうの品質の向上を
戦中戦後の食糧難の経験から、長い間カロリーと栄養価の基準を満たしていることが最優先であった我が国の給食も、時代の変化とともに環境や地域の食文化などにも配慮した品質が求められるようになってきた。しかし、地場産の食材や手間のかかる高品質の食材は、大量生産や輸入品に比べどうしても値段が高くなる。そこに予算を手当てできるかどうか、ここでも先進自治体と取り残される自治体との差が広がっている。
本市の給食費は全国平均よりは上とはいえ、地産地消の取り組みは大きく後退し危機的状況にある。2021年4月策定の地産地消推進プランでは給食食材への県内地場産品使用率2019年度現状39.1%、2025年度目標40.8%となっているが、現在策定中の、藤枝市農業農村・地産地消推進計画案の中では2024年度現状27.4%、5年で11.7%もダウンである。コメ不足だった2025年はさらに落ち込んでいるだろう。計画案では2030年目標でも33.4%と大きく後退させたままだ。新給食センターに地産地消に対応する設備を備えても、このままではそもそも地場産の食材を確保できない恐れがある。
これまで独自に給食無償化を実施してきた自治体では、政府補助により予算に大きな余裕が生まれ、給食の品質向上はもちろんのことさらなるサービス拡充がすすむ機会となっており、このままでは本市は後れを取ることになる。有機米の提供を少しずつ増やしてはいるがこれにとどまらず、品質向上・地産地消推進の施策を抜本的に強めることが必要ではないか。